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「攻めがつながるか微妙」「ずっと難しかったのかなと」王位戦第1局で勝った豊島将之挑戦者コメント

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

豊島将之挑戦者「(先手で角換わり腰掛銀)ああいう形になったら端(玉側の9筋)の位を取って(25手目▲9五歩と)指すつもりで。そのあとはいろいろあるんですけど。一応、考えたことがある形でした。(38手目△6五桂に▲同銀は珍しい?)そうですね、出る手(▲6六銀)もあるんで。ちょっといい手かどうかわからないんですけど、考えたことはある感じでした。(45手目、取った桂を歩頭に捨てる▲2四桂の手応えは)けっこう攻めが細いので、けっこう微妙なところかなと。後手(相手)もけっこう気持ちわるい形かなとは思ったんですけど。まあでも、先手の攻めもけっこう細いので、微妙なのかなと思いました。(その後も攻め続けた)そんなにすごくうまくいってる感じではないと思っていたんですけど。(1日目はさほど時間は使わず、封じ手は79手目▲3三桂成)途中からはどんどん攻めていかないと仕方がない感じもあるんで。決断よく指していって、もうちょっとしてから難しい局面がくるのかという感じでやってました。(85手目▲3五歩に2時間7分の長考)本譜みたいな筋とか、けっこうきわどい変化なので。まあでも▲3五歩突くしかないような気がしたんですけど。ちょっとそうですね、▲2五桂打とかの攻めだと、あんまりうまくいかないのかな、という感じはしたので。まあでも本譜もきわどいので長考しました。(101手目▲3四歩で1時間の長考)なんか読み抜けがなければ勝ちかな、という感じがしました。(113手目▲4五桂を指す前に18分考えて相手玉の詰みを確認した?)あ、そうですね。(本局を振り返って)攻めがつながるかけっこう微妙な形で。ずっと難しかったのかなと。(84手目)△7五歩から反撃されてこちらの玉もかなりきわどい形になったので、ずっとなんかよくわからないまま指してたんですけど。最後▲3四歩取り込むところでいろいろ確認して、勝ちなのかなと思いました。(7月13日・14日の第2局に向けて)少し空くので、しっかり準備をしてまたがんばりたいと思います」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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