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「終始苦しい番勝負」「まだまだ足りないところが多い」名人戦七番勝負で敗退した斎藤慎太郎八段コメント

松本博文将棋ライター

斎藤慎太郎八段「(角換わりの将棋になって)少々、後手番として、と言いますか、おとなしい指し方になってしまったかなというので。あまり1日目は自信がなかったと言いますか。(封じ手前の47手目)▲4五歩への対応が、どれがいいのかわからないまま進めていた感じでした。△同歩か△同桂か。桂馬を持って使っていく変化があるかなと思ったので、本譜(△同桂)を選んだんですが。どちらがよかったのかは、わからないです。(57手目)▲6五銀右の対応がわからなかったので。少し足りないのかな、と思いながら進めていました。やっぱりなんか常に(渡辺玉の)上を広げられる筋が。本譜の(83手目)▲7五歩みたいな筋があるので。変化したかったんですが、替える手がわからなかったです。封じ手周辺以降からはもう少し、何か変化しないといけないとは思いつつ。しかしもともと苦しかったのかな、とも思っています。(七番勝負を振り返って)終始苦しい番勝負になってしまって。なかなか打開策が見つからなかった、というところでした。(第3局では逆転勝ち)そこから立て直せるかというところで、2局続けて負けてしまったので、それは活かせなかったかなあ、とは思います。(今期開幕前、前期七番勝負の反省と教訓を活かしたいと述べていた)ちょっと結果的には変化できてなかったかな、というふうな気がします。(今期の反省、教訓は)ちょっと局後なので難しいですけど、まだまだ足りないところが多いと思います」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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