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「あまりスコアは意識せず、また次の対局に向けていい状態で臨めるように」竜王戦2連勝、藤井三冠コメント

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

藤井聡太挑戦者「(相掛かりの将棋で、豊島将之竜王が早めに中段に角を出る新構想を見せ)こちらも銀が7四から6五に出ていって、それがはたらくかどうか、というのがポイントかな、と思っていました。そのあと(36手目)△7六歩から(▲6八角に)△3四歩と突いて少し、その銀が安定するような形になったので、一応なんか、主張のある形になったのかな、と思っていました。(42手目、1日目終了時点の形勢判断は)激しい展開になったので、よくわからなかったんですけど・・・。うーん、そうですね、何かうまく(中住居で5筋に構える相手玉の)玉頭から攻め込むような形ができれば、とは思っていました。(どのあたりからよくなった?)ただこちらもそのあと(57手目▲2三同飛成と)龍を作られる形になったので、ちょっとそうですね・・・。まあ最後までけっこうきわどいところが多いかと思っていました。(勝ちになったと判断したのは?)そうですね、(64手目)△5七桂成から攻め込んでいって(飛車を切って相手に渡しても)最後こちらの玉が詰まない形なので、そのあたりはいけるかな、と思いました。(七番勝負はこれで開幕2連勝)また第3局、すぐにありますので、あまりスコアは意識せずに、また次の対局に向けて、いい状態で臨めるようにできればと思います」

(感想戦終了後)

藤井聡太挑戦者「いいスタートは切れたかな、とは思うんですけど、ただ第3局が1週間後(10月30日・31日)にすぐあるので、また気を引き締めてやっていけたらと思います。(64手目)△5七桂成から詰めろが続く形になったので、そのあたりは勝ちになったかな、と思いました。(視聴者に)ご観戦いただきまして、ありがとうございました。第3局も1週間後にあるので、それに向けて、いいコンディションで臨めるようにしっかり準備したいなというふうに思いますし、またその上で、一手一手しっかり考えて、いい内容の将棋にしていければというふうに思っています」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『あなたに指さる将棋の言葉』(セブン&アイ出版)など。

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