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スキなし豊島将之、叡王防衛か? 天才藤井聡太、史上最年少三冠か? 7月25日、叡王戦五番勝負開幕

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 7月25日9時。東京都千代田区、江戸総鎮守・神田明神において第6期叡王戦五番勝負第1局、豊島将之叡王(31歳)-藤井聡太二冠(19歳)戦が始まります。棋譜は公式ページをご覧ください。

 豊島現叡王は昨年七番勝負、将棋史に残る死闘を制して4勝3敗2持将棋1千日手という結果で第5期叡王位を獲得しました。

 豊島叡王は現在、叡王と竜王をあわせ持つ二冠です。

 叡王戦は今期第6期から主催が不二家に変わりました。

 藤井二冠は不二家のCMにも登場しています。

 豊島叡王への挑戦権を争う第6期の本戦トーナメントは、八段予選を勝ち上がった藤井二冠が制しました。

 前期までは七番勝負で、持ち時間は変動制(1、3、5、6時間)。今期からは五番勝負で持ち時間は全局固定の4時間です。

 1分未満切り捨てのストップウォッチ形式ではなく、すべての消費時間がカウントされるチェスクロック形式ですので、実質的に八大タイトル戦で最も短い持ち時間の設定となりました。

 両者は現在、王位戦七番勝負でも対戦中。つい先日おこなわれた第3局では藤井勝ちでした。

 両者の過去の対戦成績は豊島7勝、藤井3勝です。

 王位戦第3局から第4局までには1か月近く間が空きます。その間に、叡王戦五番勝負は第1局から第3局までがおこなわれます。藤井二冠が王位を保持したまま叡王位を奪取すれば、史上最年少の三冠となります。

 今年度成績は、藤井二冠は15勝3敗(勝率0.833)です。

 豊島叡王は6勝5敗(勝率0.545)です。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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