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叡王戦挑戦者決定戦に進出するのは斎藤慎太郎八段か? 佐々木大地五段か? 6月16日、本戦準決勝

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 6月16日。東京・シャトーアメーバにおいて第6期叡王戦本戦準決勝・斎藤慎太郎八段(28歳)-佐々木大地五段(26歳)戦がおこなわれます。

 勝者は挑戦者決定戦に進出。藤井聡太二冠-丸山忠久九段戦(6月22日予定)の勝者と対戦します。

 斎藤八段は段位別予選・八段戦を突破。

 本戦では1回戦で三枚堂達也七段、2回戦で渡辺明名人に勝ちました。

 斎藤八段は今期名人戦七番勝負では1勝4敗で渡辺名人に挑戦をしりぞけられました。しかし直後の叡王戦で、見事に勝利を収めています。

 佐々木五段はタイトル挑戦・獲得など、大ブレイクが期待される若手実力者の一人。前期は豊島将之現叡王に準決勝で敗れています。

 佐々木五段は今期は本戦シードです。

 佐々木五段は今期本戦1回戦で稲葉陽八段に勝ち。2回戦では千日手指し直しの末に澤田真吾七段に勝っています。2年連続のベスト4は大変な快挙ですが、その結果に驚いているファンは、ほとんどいないでしょう。

 斎藤八段と佐々木五段は2017年、NHK杯2回戦で対戦しています。斎藤現八段先手で戦型は横歩取り。大熱戦の末に、最後は143手で斎藤現八段が勝っています。

 挑決進出をかけた二十代同士の新鮮な好カード。豊島将之叡王への挑戦権獲得に近づくのは、はたしてどちらでしょうか。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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