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剛腕無双・西山朋佳女流三冠(25)棋聖戦一次予選好発進! ベテラン所司和晴七段(59)を降す

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 5月7日。東京・将棋会館において第93期ヒューリック杯棋聖戦一次予選1回戦▲西山朋佳女流三冠(25歳)-△所司和晴七段(59歳)戦がおこなわれました。

 西山女流三冠は第92期の二次予選で決勝まで進み旋風を巻き起こしました。

 今期は再び一次予選からの参加です。

 ベテランの所司和晴六段は、将棋界の名伯楽。門下からは渡辺明名人など、多くの棋士、女流棋士を輩出しています。

 所司七段と西山女流三冠は2019年朝日杯一次予選、同年王座戦一次予選で対戦。いずれも西山勝ちでした。

 10時、対局開始。先手・西山女流三冠は得意の中飛車を採用します。西山女流三冠から動いて中盤の戦いが始まります。

 55手目。所司七段は盤上中央に桂を打ちます。この手が疑問だったようで、西山女流三冠は的確にとがめ、一気に優位に立ちました。

 最後は西山女流三冠が所司七段の粘りを許さずに押し切って、11時12分、79手で終局。持ち時間1時間のうち、38分を残しての、電光石火の快勝でした。

 西山女流三冠は14時からおこなわれる2回戦で及川拓馬六段(34歳)と対戦します。

 第93期棋聖戦は一次予選が始まりました。一方、第92期はこれから頂上決戦の五番勝負が始まります。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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