本日グランドファイナル! 永瀬叡王、豊島挑戦者3勝3敗2持将棋1千日手で叡王戦七番勝負第9局始まる

(記事中の画像作成:筆者)

 9月21日10時。第5期叡王戦七番勝負第9局▲豊島将之竜王(30歳)-△永瀬拓矢叡王(28歳)戦が始まりました。

「七番勝負なのに第9局!?」

 何かの間違いのようでいて、間違いなく第9局。これは史上初めて七番勝負で持将棋が2回生じたためです。

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 持将棋は引き分け、無勝負の扱いです。ただしタイトル戦の番勝負では一局としてカウントされます。そして両者ともに譲らず3勝3敗2持将棋(1千日手)で第9局を迎えるというわけです。

 叡王戦七番勝負は複数の持ち時間の設定がある点が特色です。そのため、異例の第9局の持ち時間もどうなるか注目されました。そして第8局終局後に振り駒がおこなわれ、後手番となった永瀬叡王の選択で6時間となりました。

 長きに渡ったシリーズもいよいよ本日が最終日。もちろん、第9局でも持将棋や千日手が生じる可能性はあります。その場合には後日指し直しではなく、決着がつくまでエンドレスで指し直し続けられることが事前に決められています。

 対局がおこなわれるのは東京・将棋会館4階、特別対局室。タイトル戦は全国各地でおこなわれることがほとんどです。ただし今年度はコロナ禍の影響で、東京・将棋会館で多くタイトル戦の対局がおこなわれました。

 本局の立会人を務めるのは木村一基九段です。木村九段は少し先9月25日、王将戦リーグで豊島竜王と対戦します。

 木村九段はリーグ開幕前のインタビュー記事で「私、ウッカリ叡王戦第9局の立合になっちゃって」と語っていました。

 10時。

「それでは時間になりました。挑戦者、豊島竜王の先手番で始めてください」

 木村九段が対局開始を告げて、両対局者は「お願いします」と一礼しました。

 豊島竜王、永瀬叡王ともに、まずは飛車先の歩を突いていきます。そしてそこから角換わりに進むのが、現代風の進行。両者ともにもちろん、得意の戦型でもあります。

 開始15分。しばらく席をはずしていた永瀬叡王はスーツ姿になって戻ってきました。この七番勝負で一貫して見られる永瀬流の定跡です。これは永瀬叡王にとって、スーツの方が対局しやすいからのようです。

 先日おこなわれた王座戦第2局では、初手からスーツでした。

 永瀬二冠は現在、叡王戦、王座戦と2つの防衛戦を並行して戦っています。永瀬叡王はどちらかで防衛を果たせば、タイトル獲得通算3期となり、規定により九段昇段も決まります。

 戦型は角換わり腰掛銀に進みました。11時半現在は40手目、永瀬叡王が守りの銀を積極的に四段目に押し上げていったところです。

 ともあれ、本日で第5期叡王戦はどうあっても決着します。

 次期叡王戦第6期の詳細については、現在はまだなにも告知されていません。七番勝負閉幕後になんらかの発表があるのでしょうか。こちらもファンにとっては気になるところです。