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新型コロナウイルスの影響で第5期叡王戦七番勝負は開幕再延期決定

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 5月4日。緊急事態宣言の延長が発表されました。

 同日、延期されていた第5期叡王戦七番勝負開幕の再延期も発表されました。

 叡王戦七番勝負は持ち時間の設定が1時間、3時間、5時間、6時間と異なります。

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 本来であれば、5月16日には1時間の2局がおこなわれる予定でした。ストレートの4局で終わった過去2期には実現しなかった時間設定での対局で、多くのファンが楽しみにしていたところでしょう。

 永瀬拓矢叡王(27歳)は関東、豊島将之竜王・名人(30歳)は関西の所属です。日本各地を回る将棋のタイトル戦は、長距離の移動がともないます。

 また対局者だけではなく、多くの関係者が設営、運営に携わって、対局は進められます。

 現状では残念ながら、対局再延期はやむを得ないところなのでしょう。

 豊島名人に渡辺明三冠(36歳)が挑む名人戦七番勝負の方は、はたしてどうなるでしょうか。

 ところで本年は、世界コンピュータ将棋選手権(WCSC)も中止されました(代わりにオンライン大会が開催されました)。

 WCSCは近年、川崎市で開催されています。関係者の楽しみの一つは、会場から歩いて行けるラーメン店・川崎家に行くことです。川崎家は永瀬叡王のお父さんが営んでいるお店としてよく知られています。

 筆者もまた、川崎家のファンの一人です。早くまた訪れてみたいものです。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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