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NHK杯出場をかけ女性2強が対戦 3月29日(日)里見香奈女流四冠(28)-西山朋佳女流三冠(24)

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 第69回(2019年度)NHK杯テレビ将棋トーナメントは決勝で深浦康市九段(48歳)が稲葉陽八段(31歳)を降して初優勝を飾り、幕を閉じました。

 NHK杯は毎年1人、女流タイトルホルダーの出場枠が設けられています。近年は「出場女流棋士決定戦」がおこなわれ、勝ち上がった女性が本戦に出場します。

 第70回(2020年度)のNHK杯に出場できるのは里見香奈女流四冠(28歳)-西山朋佳女流三冠(24歳)戦の勝者です。その模様は3月29日10時30分から、Eテレで放映されます。

 西山女流三冠の正式な立場は女流棋士ではなく、奨励会三段です。

 一方で女流三冠の立場として、棋士の公式戦にも女流枠で出場しています。

 昨年2019年の決定戦は、初戦で西山女王-渡部愛女流王位戦(肩書はいずれも当時)がおこなわれ西山勝ち。決勝は里見女流四冠-西山女王戦で里見勝ちとなりました。

 里見女流四冠は本戦トーナメント1回戦で高崎一生六段に勝っています。

 男性の棋士を相手に2勝をあげ、3回戦まで進出したのは2003年度の中井広恵女流三冠(当時)が唯一の例です。

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将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『あなたに指さる将棋の言葉』(セブン&アイ出版)など。

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