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▲藤井聡太七段(17)-△高橋道雄九段(59)戦始まる 竜王戦3組ランキング戦2回戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 3月12日10時。東京・将棋会館において竜王戦3組ランキング戦▲藤井聡太七段(17歳)-△高橋道雄九段(59歳)戦が始まりました。

 高橋九段は竜王戦の前身である十段戦で頂点にのぼりつめ、十段位を獲得。竜王戦に移行する前の最後の十段となっています。

 藤井七段はデビュー以来、竜王戦でも驚異的な成績をあげています。

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 今期3組では、決勝で杉本昌隆八段との師弟戦が実現するかも注目されています。

 振り駒の結果、先手は藤井七段となりました。戦型は後手番の高橋九段の誘導で横歩取りに進みます。高橋九段の得意戦法でもあります。

 藤井七段は横歩を取った後、玉を一つ上がる「青野流」を選びます。近年、有力と見られている指し方で、激しい変化を含み、序盤から気が抜けない展開となります。

 高橋九段は軽いフットワークで飛車を大きく動かし、藤井陣二段目に歩を謝らせます。部分的には先手にとって損な形ですが、後手は飛車を何度も動かして手損になるので、どちらが指せるのかは、好みがわかれそうなところです。

 昼食休憩の後、対局再開。13時20分現在、藤井七段が31手目で左側の桂を跳ねたところまで進んでいます。

 持ち時間は各5時間。多くの場合、終局は夕食休憩後、夜となります。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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