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西山朋佳三段(24)初の女性棋士への夢つなぐ! 三段リーグ最終18回戦に勝って逆転昇級なるか?

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 3月7日。東京・将棋会館において第66回三段リーグ最終日の対局がおこなわれています。すべての表はこちらの将棋連盟のウェブページをご覧ください。

 午前に始まった17回戦では、谷合廣紀三段、服部慎一郎三段、西山朋佳三段の成績上位3人が白星をあげました。

 その結果、14勝3敗で成績1位の谷合三段は2位以内が確定。四段昇段(来期C級2組順位戦にも参加)が決定しています。

 また13勝4敗の服部三段は3位(次点)以上が確定。過去に次点を1回取っていますので、今回が次点2回目となり、四段昇段(フリークラス入り)の権利を確保しています。最終戦は小高悠太郎三段(8勝9敗)と対戦します。

 初の女性棋士誕生なるかと注目されている西山三段。

 西山三段は13勝4敗として、逆転昇級への望みをつなぎました。最終18回戦で自身が勝ち、服部三段が敗れた場合には、四段昇段が決まります。

 西山三段の最終戦の相手は、伊藤匠三段(9勝8敗)です。

 伊藤三段は宮田利男八段門下。逸材と期待されています。

 いよいよ次戦で今期三段リーグも終了します。初の女性棋士が誕生するかどうかは、わかりません。しかし既に現在、ここまでの段階に至っただけでも、歴史的なことと言うべきでしょう。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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