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朝日杯3連覇は逸した藤井聡太七段(17)次の注目は2月18日、王位リーグ羽生善治九段(49)戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 2月11日。藤井聡太七段(17歳)は朝日杯準決勝で千田翔太七段(25歳)に敗れました。

 藤井七段の朝日杯3連覇はなりませんでした。千田七段は決勝で永瀬拓矢二冠(27歳)を破って初優勝を飾っています。

 千田七段は結果的に11連勝中の藤井七段、12連勝中の永瀬二冠の連勝を止めたことになります。

 今期連勝ランキングは、永瀬二冠が以前に15連勝をマークしていて、これが1位です。藤井七段、そして永瀬二冠自身も連勝が止まったことで、15連勝が今期の連勝記録となる可能性は高そうです。

 勝率ランキングは次のように変動しました。

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 藤井七段、永瀬二冠、千田七段と、朝日杯で上位だった棋士が、勝率ランキングでも上位を占めています。

 藤井七段は勝率8割を割ることになりました。あと3勝すれば再び8割に戻ります。

 藤井ファンにとって次の注目は、王位戦リーグ白組1回戦、羽生善治九段(49歳)との対局でしょう。

 羽生九段-藤井七段戦は2月18日におこなわれることが決まりました。

 これまでの将棋界の王者である羽生九段と、王者の系譜と目される藤井七段。どのような結果となっても、将棋史的に意義深い対局となりそうです。

 年間勝率という点から見れば、羽生九段が勝つと、藤井七段のデビュー以来3年度連続勝率1位はやや厳しくなるかもしれません。

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将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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