Yahoo!ニュース

早熟の天才・藤井聡太七段(17)遅咲きのルーキー今泉健司四段(46)と対戦 1月31日棋王戦予選

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 1月31日。大阪・関西将棋会館において棋王戦予選2回戦・藤井聡太七段(17歳)-今泉健司四段(46歳)戦がおこなわれます。

 藤井七段と今泉四段は対照的な経歴を持ちます。四段昇段の年齢は、藤井七段が史上最年少の14歳なのに対し、今泉四段は現行制度上で史上最年長の41歳でした。

 今泉さんは棋士編入試験に合格後、2015年4月1日付で四段に昇段。通算成績は96勝72敗(勝率0.571)。通算100勝、および五段昇段まであと4勝と迫っています。

 藤井七段の通算成績は155勝30敗(勝率0.838)。依然、史上最速のスピードで勝ち続けています。

 藤井七段と今泉四段は過去に2回対戦し、互いに1勝1敗。2018年度NHK杯1回戦では今泉四段が逆転勝ちを収めています。

 2018年10月の棋聖戦一次予選は「ボロ負けです」と今泉四段。この対局などに関しては、過去のインタビュー記事をご覧ください。

 1月29日、藤井七段が澤田真吾六段に勝った後、今泉四段は次のようにツイートしています。

 棋王戦は2月1日に第45期の五番勝負が開幕。ここまで棋王位7連覇で「永世棋王」の資格を持つ渡辺明棋王(35歳)に新鋭の本田奎五段(22歳)が挑みます。

 本田五段は棋王戦参加1期目で挑戦者にまで勝ち上がるという、史上初の快挙を達成しています。

 一方で、第46期の予選は既に始まっています。

 藤井七段にとっては、棋王戦は4期目の参加となります。

 1期目は予選を抜けて、決勝トーナメントに進出。2回戦で豊島将之八段(現竜王・名人)に負け。

 2期目も予選を抜けて、決勝トーナメントに進出。2回戦で菅井竜也王位(現八段)に負け。

 3期目は予選決勝で都成竜馬五段(現六段)に負け。

 果たして4期目の今期は、どこまで勝ち進むことができるでしょうか。

画像

 藤井七段の2019年度成績は39勝10敗。勝率ランキングのトップを走り、あと1勝でちょうど8割となります。

画像
将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『あなたに指さる将棋の言葉』(セブン&アイ出版)など。

松本博文の最近の記事