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名人挑戦の可能性残す三浦九段 残留目指す木村王位、羽生九段、久保九段 1月24日A級順位戦7回戦2局

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 本日1月24日、A級順位戦7回戦の2局がおこなわれます。対戦カードは以下の通りです。

東京・将棋会館

▲木村一基王位(2勝4敗)-△三浦弘行九段(4勝2敗)

大阪・関西将棋会館

▲羽生善治九段(2勝4敗)-△久保利明九段(1勝5敗)

 今期A級順位戦はここまで渡辺明三冠(7勝0敗)が独走中です。

 広瀬章人八段は佐藤康光九段に敗れ、名人挑戦権獲得の可能性がなくなりました。

 名人挑戦の可能性を残すのは渡辺三冠と三浦九段のみで、渡辺三冠はいわゆる「マジック1」の状態です。

 両者は最終9回戦での直接対決が残っていますが、その前に8回戦で渡辺三冠が1勝するか、7回戦、8回戦のいずれかで三浦九段が1敗した時点で、渡辺三冠の名人挑戦が決まります。

 木村王位は現在の成績上、残留を目指しての戦いです。木村王位と三浦九段は過去に17回戦い、木村6勝、三浦11勝という成績が残されています。

 羽生九段と久保九段はいずれも残留を目指しての戦いです。両者は過去に67回対戦し、羽生47勝、久保20勝という成績が残されています。

 以上の2局でA級7回戦は終わりとなります。

 羽生九段はこの後の8回戦では木村九段、最終9回戦では佐藤康光九段と対戦します。

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 8回戦(ラス前)の一斉対局は1月29日。今日と来週とで、A級の情勢はどのように動くでしょうか。

 なお昨日おこなわれたB級1組11回戦では、菅井竜也七段(新八段)がA級昇級を決めています。

 一方で谷川浩司九段はB級2組に降級となりました。

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将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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