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将棋界のレジェンド羽生善治九段(49)は今期A級順位戦で残留できるか?

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 2019年度(第78期)順位戦は終盤戦を迎えています。年が明けて、A級は1月4日(土)に7回戦▲稲葉陽八段(3勝3敗)-△渡辺明三冠(6勝0敗)戦がおこなわれます。

【前記事】

勝てばプレーオフ以上確定 A級順位戦6連勝中の渡辺明三冠(35)1月4日に稲葉陽八段(31)と対戦

 トップを独走中の渡辺三冠が、このまま初の名人挑戦に向けて突き進むのでしょうか。

 一方でA級は残留争いも熾烈です。定員わずか10人のA級に名を連ねているのは、いずれも歴戦の強豪です。その中でも羽生善治九段(2勝4敗、49歳)の成績に関しては、多くの人が注目していることでしょう。

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 羽生九段の残り3戦は順に、久保利明九段(1勝5敗、44歳)、木村一基王位(2勝4敗、46歳)、佐藤康光九段(3勝3敗、50歳)。これまでに数多く対戦してきた名棋士3人が相手です。

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 羽生九段は1993年、22歳でA級に昇級。以来、名人在位9期を含んで、27年連続でA級に在籍しています。

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 将棋界の数々の大記録を塗り替えてきた羽生九段ですが、大山康晴15世名人の持つA級以上連続44期(休場1期を含む)という途方もない記録などもまだ残されています。

 羽生九段は19世名人資格者です。過去の永世名人の名人戦・順位戦のクラスの推移を見てみましょう。

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 大山康晴15世名人は1992年7月26日、69歳で死去。現役で、A級に在籍したままでした。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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