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将棋YouTuber折田翔吾さん(30)12月23日に棋士編入試験第2局 出口若武四段(24)と対戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 12月23日、関西将棋会館において棋士編入試験第2局▲折田翔吾アマ(30歳)-△出口若武四段(24歳)戦がおこなわれます。対局開始時刻は10時。持ち時間は各3時間。折田アマは第1局と先後が替わって、第2局は先手となります。

 折田アマは11月25日におこなわれた第1局では、黒田尭之四段(23歳)に勝ちました。

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あきれるほど将棋の強いYouTuberの折田翔吾さん(30)棋士編入試験五番勝負第1局でまず快勝

 折田アマは試験合格まであと2勝と迫っています。

 折田アマの近況としては、11月30日、12月1日におこなわれた全国アマチュア王将位大会(アマ王将戦)に「支部準名人」として出場しています。折田アマは本戦1回戦で東関東代表の小山怜央アマと対戦。結果は小山アマの勝ちでした。アマトップ層のレベルは高く、棋士編入試験に合格しそうな勢いの折田アマであっても、そう簡単に勝ち進めるというわけではありません。

 10月24日に収録され、12月5日に放映された銀河戦本戦トーナメント(Bブロック)黒沢怜生五段-折田翔吾アマ戦は、黒沢五段の勝ちでした。

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 折田アマの今回の本戦の連勝は2でストップしました。前回は7連勝で決勝トーナメント進出を果たしています。

 折田アマの棋士編入試験第2局の対戦相手は出口若武四段(24歳)です。

 出口四段は1995年4月28日生まれ。兵庫県明石市出身。『将棋年鑑』のアンケートによれば、好きな食べ物は「明石焼き」だそうです。

 井上慶太九段門下で2007年に奨励会入会。2019年4月、四段に昇段しています。

 特筆すべきは、2018年、三段の立場で出場した新人王戦。ここで澤田真吾六段、井出隼平四段、梶浦宏孝四段らを連破して、決勝三番勝負に進出しています。

 過去五十年で、奨励会三段の立場で決勝まで進出したのは5人だけ。そのうち、優勝したのは2013年の都成竜馬三段(現六段)だけです。

 出口三段(当時)が決勝で対戦した相手は、藤井聡太七段でした。そこで2連敗を喫して優勝を逃していますが、堂々の準優勝を果たしています。

 出口四段の今期成績は18勝12敗(勝率0.600)。最近おこなわれた王位戦予選では、藤井聡太七段と対戦しています。

【前記事】

聖火ランナーに決まった藤井聡太七段(17)王位戦予選は決勝に進出 出口若武四段(24)を降す

 直近の20日には、星野良生四段に勝っています。

 出口四段と折田アマは、三段リーグの在籍期間が重なっています。

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 そこで両者は5回対戦しました。結果は折田アマから見て○●○●●と2勝3敗です。

 注目の編入試験第2局。果たしてどのような結果となるでしょうか。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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