藤井聡太七段(17)C級1組順位戦で4連勝

(記事中の写真撮影・画像作成:筆者)

 9月3日、東京・将棋会館において、C級1組順位戦4回戦▲高橋道雄九段-△藤井聡太七段戦がおこなわれました。10時に始まった対局は20時35分に終局。結果は72手で藤井七段の勝ちとなりました。

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 勝った藤井七段は4勝0敗。敗れた高橋九段は2勝2敗となりました。

藤井七段、決断よく踏み込んで制勝

【前記事】

9月3日10時▲高橋道雄九段(59)-△藤井聡太七段(17)戦はじまる C級1組順位戦4回戦

https://news.yahoo.co.jp/byline/matsumotohirofumi/20190903-00141052/

 高橋九段の弟子で、解説を担当していた黒沢怜生五段は、高橋九段が矢倉にしっかり組み合った時の勝率の高さを強調していました。

 ただし最近は、先手の矢倉志向に対して、後手は速攻を仕掛けることが多くなりました。本局でも藤井七段は、矢倉ではなく左美濃に組んだ後、すぐに仕掛けて戦いを起こしました。

「本譜は作戦通りではなかったんですよね。ちょっといやな変化だなとは思っていました」(高橋九段)

 高橋陣が居玉で整備が遅れていると見たか、藤井七段は不退転の決意で、角を切って強襲します。一気に乱戦に持ち込まれながらも、形勢は危うくバランスが保たれていたようです。

「無理気味の仕掛けだと思ったので、あまり自信の持てない展開でした」

 局後に藤井七段はそう振り返っていました。

 高橋九段は角を自陣に打ちつけ、2枚の角の力で戦おうとします。一方で藤井七段は相手陣に成りこんだ飛車(龍)の力で攻めをつなげようとします。

 高橋九段はいい勝負と見ていたものの、藤井七段が夕食休憩前に打った攻防に効く香がいい手と感じたようです。

 藤井七段は巧みな応酬で角を取り返します。初期位置から動いていない高橋九段の居玉は、長く粘りが効かない格好。いつしか形勢は、藤井七段に傾いていったようです。

 高橋九段が角を出て王手をしたのに対して、藤井七段は合駒をせず、相手の攻め駒に近づくように逃げます。これもまたなかなか浮かびづらい応手で、解説の横山泰明六段も感嘆していました。

 最後は藤井七段が高橋九段の玉を詰ませ、20時35分、72手で終局となりました。

「まだまだ先は長いので、今の一局に全力を尽くしてやっていければなと思っています」

 藤井七段は今後に向けて、そう抱負を語っていました。

 C級1組(過去は昇降級リーグ3組)はここ40年で人数が2倍ほどに増えました。しかし昇級枠の上位2人はずっと変わりません。狭き門が、近年はさらに狭き門となっていました。

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 来年2020年度から昇級枠は3人に増えます。今期は2人のままですが、藤井七段は昇級できるでしょうか。