12月は何かと出費が多い月

 12月も後半に入り、年の変わりのカウントダウンに入りました。12月と言えば、冬のボーナス、クリスマス、忘年会などのイベント、冬のセール、年末年始の準備など、消費が活発化する時期でもあります。博報堂生活総合研究所が毎月発表している、消費意欲指数で見ても、毎年12月は最も高い時期です。そして、常に男性よりも女性の方が意欲が高いことも分かります。

出典:博報堂生活総合研究所「来月の消費予測」
出典:博報堂生活総合研究所「来月の消費予測」

 そんな女性たちの消費も高まる時期にあたる今回は、博報堂キャリジョ研で最近実施した22~33歳の働く女性たちのお金に関する調査の結果をご紹介しながら、女性たちのマネー事情を紐解いてみたいと思います。

女性たちのお金の使い道

 まずご紹介するのは、『日頃女性たちは何にお金をかけているのか?』という質問について。

出典:博報堂キャリジョ研「働く女性のマネー意識調査」(2021)
出典:博報堂キャリジョ研「働く女性のマネー意識調査」(2021)

 1位から順番に「ファッション関連」、「交際費」、「スキンケア・メイク費」と続きますが、4位に「家での普段の食費」が挙がり、日常のごはんが占める支出割合も大きいことが分かります。なお、『今後お金をかけたいもの』も同じ項目で質問していますが、順位こそ落ちるものの、TOP10に「普段の食費」は入ってくるので、普段のエンゲル係数が上がっているだけでなく、ちょっとこだわってお金を使いたいものとして捉えられているようです。

 『今後お金をかけたいもの』の1位は「旅行」で、元々女性たちの旅行熱が高いことは過去にも記事で書いてきましたが、これまでの外出自粛の反動でより高まっているのかもしれません。また、現在の使い道10位の「預貯金」は、『今後お金をかけたいもの』では3位まで存在感がアップすると同時に、TOP10に「投資・資産運用のお金」も入ってきます。お金を使うだけでなく、「貯える・増やす」などにも意欲が向いていることがうかがえます。ただし、投資・資産運用は現在お金をかけているものには上位に入らないので、まだ踏み出せていないというギャップがあることも分かります。

お金は大事。自分でも稼ぐ意思あり

 続いてはお金に対する価値観について。世の中「お金が大事」か、「お金で買えない価値を重視しているか」という選択(実際は「どちらかと言えば」を入れた4択で聴取)では、「お金が大事」は7割を超えました。

出典:博報堂キャリジョ研「働く女性のマネー意識調査」(2021)
出典:博報堂キャリジョ研「働く女性のマネー意識調査」(2021)

 また、投資・運用に興味があっても現状できていない女性も多い中、「低利子でも減らない貯金をしたい」vs「減るリスクがあっても利益が出る可能性がある資産運用をしたい」は65.1%で貯金に軍配。興味はあってもなかなかリスクを取れない安定思考な一面が見えます。

 個人的に注目をしていた質問として、「自分が大黒柱になってもよい」vs「パートナーに養ってもらいたい」は「大黒柱になってもよい」が約4割で、パートナーに養ってもらいたい女性が多いという結果でした。

 ただし、以前から大黒柱になる気持ちが持てる女性はどれくらいいるのかをウォッチしているのですが、「女性が働き、男性が専業主夫でも構わない」と聞き方が違うとは言え、2017年で16.2%、2020年で22.0%という結果でしたので、思ったより大黒柱になってもよい女性が多いように感じました。共働き世帯が専業主婦世帯を上回ってもう20年以上が経過している現在、パートナーの補助的に働くだけでなく、女性自身がしっかり働き、稼ぐ意識が広がっているのだろうと思います。

“キャッシュレス”での女性たちの変化

 お金に対する意識が変わったきっかけについて聞いた質問では、変わっていない人が3割と多いものの、最も多いきっかけは「クレジットカードや電子マネーなどキャッシュレスでお金を利用するようになった(25.3%)」でした。

出典:博報堂キャリジョ研「働く女性のマネー意識調査」(2021)
出典:博報堂キャリジョ研「働く女性のマネー意識調査」(2021)

 なお、キャッシュレス派vs現金派で見ると7割がキャッシュレス派という結果に。働く女性に浸透してきているキャッシュレスは、意識変化のきっかけにもなっているようです。

出典:博報堂キャリジョ研「働く女性のマネー意識調査」(2021)
出典:博報堂キャリジョ研「働く女性のマネー意識調査」(2021)

 どんな風に意識が変化したのか?について別にインタビューをしてみると「お金を使っている感覚がなくなる」ことで使いすぎてしまうという意見も挙がりましたが、どれくらい使ったか記録が残ることで「お金の管理をしやすくなった」という意見もありますし、安さや割引だけでなく、「ポイント還元などを意識して使うようになった」というお話もありました。

 また、月によって現金を一回も使わないくらいキャッシュレスを利用されている方は、現金でしか払えないお店に行かなくなったそうです。他にも、財布がなくなることで小さなバッグで出かけられるようになるというメリットも挙げられました。

 キャッシュレスでお金への意識が薄くなるのではなく、家計管理に活用したり、キャッシュレス起点で店選び・モノ選びが進んだり、今まで以上に“お金”に対して考えたり確認したりするきっかけを生んでいるとも言えるようです。