主な新興国/米国経済ニュース(18日)

米GM、今後4年間でメキシコ工場に4200億円の追加投資へ

米自動車最大手ゼネラル・モーターズ<GM>は今後4年間で、メキシコ工場に36億ドル(約4200億円)を投じて、設備の近代化と生産拡大に取り組む方針だ。米経済専門オンラインメディア、CNNマネーが16日に伝えた。

同社はこれまでにメキシコ工場に対し、過去2年間で14億ドル(約1640億円)を投資しており、今回の36億ドルの追加投資によって、6年間の総投資額は50億ドル(約5900億円)に達する。GMは新投資計画で、自動車のほか、エンジンやトランスミッションの増産体制を確立し、メキシコ最大の自動車輸出企業となる予定。この増産によってGM工場の従業員数は5600人増となる一方で、すそ野の関連産業で4万人の雇用効果が期待されている。

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米アップル、ルーブル急落でロシアの「アップルストア」サイトを閉鎖

米IT大手アップル<AAPL>は16日、ロシア通貨ルーブルが週明けから急落し、通貨危機の様相を示し始める中、ロシア国内で展開しているオンラインショップ「アップルストア」の運営を停止した。米経済専門オンラインメディア、CNNマネーが伝えた。

同社によると、ルーブルが週明けの15日からドルやユーロなどの主要通貨に対し急落するという異常事態を受けて、オンラインショップで販売しているアップル商品の価格設定を見直す必要が生じたため、オンラインショップの運営が困難になったとしている。同社では、「アップルストアのサイト更新が多忙を極めているが、すぐに運営を再開する」としており、アップルストアの閉鎖は一時的であることを強調している。

ルーブルは原油価格の下落で急落が続いており、15日にはドルに対して約12%下落し、ロシア中銀による主要政策金利の17%への引き上げ後もルーブル安が続いている。16日には、ルーブルはさらに約3%も下落し、ルーブルの価値はドルに対し年初来でほぼ半分となっている。

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タイ中銀、政策金利を据え置き―6会合連続

タイ中央銀行は17日の金融政策委員会で、市場の大方の予想通り、政策金利である翌日物レポ金利を5対2の賛成多数で2%のまま据え置いた。政策金利の据え置きは6会合連続。

今回の会合では、7人の委員のうち、2人が景気回復の勢いを強めるために0.25%ポイントの引き下げを主張した利下げ支持は。前回11月会合時の1人から2人に増えた。

中銀は金融政策決定会合後に発表した声明文で、「2014年7-9月期GDP(国内総生産)伸び率は予想より低い伸びとなった。タイ経済は、2015年には予想より緩やかとなるものの、回復が続くと見ている。大半の政策委員は現在の金融政策は十分に金融緩和的であり、長期の金融安定を目指すという目的とも合致する」と述べている。

しかし、その一方で、中銀は、「2人の委員が世界経済の悪化リスクが高まっており、インフレ圧力が弱いことから、予想より弱い景気回復を下支えするために利下げを求めた」とした。その上で、「今後は景気回復の動きを強めるため、金融政策は引き続き金融緩和的である必要性で委員の意見が一致した」とも述べている。

次回会合は来年1月28日に開催される予定。

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チェコ中銀、政策金利を据え置き―為替介入も2016年まで継続

チェコ国立銀行(中央銀行)は17日の金融政策決定会合で、政策金利の2週間物レポ金利を過去最低の0.05%のまま据え置くことを全員一致で決めた。中銀は2012年11月の会合で政策金利を0.25%から0.2%ポイント引き下げて0.05%と、事実上のゼロ金利にしており、これで据え置きは17会合連続。

また、中銀は金融政策決定会合後に発表した声明文で、事実上のゼロ金利の状況下ではこれ以上の追加利下げが困難なことから、前回会合に続いて、金融緩和のもう一つの方法として、為替介入を通じて自国通貨コルナの価値を下落させるという非伝統的な手段の継続も決めた。その上で、中銀は、為替介入は前回同様、コルナ売り・ユーロ買いによって1ユーロ=27コルナを引き続き達成目標とすることも決めた。

また、中銀は、「今回の据え置き決定は、市場金利は現在の超低水準で続き、為替介入の手法を2016年1-3月期まで続けることを前提とした新しい経済予測に基づいたものだ」と述べている。

また、今回の声明文でも、中銀は、「新しい経済予測ではディスインフレ(物価上昇率の低下)が続くと予想しており、この予想が上振れするリスクと下振れするリスクが均衡していることを考慮すると、中銀は、金融政策の手段としての為替介入を2016年より前に打ち切ることはない」としている。その上で、「インフレ率は経済活動の上昇と賃金の伸びの加速で伸びが加速し始め、2016年初めに2%上昇の物価目標を超えると予想している」と述べている。

次回会合は来年2月5日に開催される予定。

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ロシア当局、ルーブル安阻止で資本移動規制に踏み出すとの見方強まる

ロシア通貨ルーブルの記録的な急落が続いていることを受けて、市場ではロシア金融当局が通貨危機を回避するため、伝統的な金融政策の手法から非伝統的でより強力な資本移動規制に乗り出すとの見方が強まってきた。モスクワ・タイムズ(電子版)などが16日に伝えた。

ルーブルは、ロシア中銀が16日に主要政策金利を一気に6.5%ポイント引き上げて17%としたものの、依然としてドルなどの主要通貨に対し、下落を続けており、16日午後にはルーブルはドルに対し、1ドル=80ルーブルを突破し20%も下落した。このため、市場では政府は非伝統的手段による金融政策を打ち出す可能性があるとの見方が広がっている。

先週、ロシア議会の「公正ロシア」党の一部議員がロシアの輸出業者が稼いだ外貨の50%の売却を義務付ける法案を提案したが、これは緩やかな通貨規制といえるものだが、ルーブル安に歯止めが利かなくなってきたため、より強力な資本規制措置の検討が求められている。ロシアの投資運用会社アルバート・キャピタルの創業者であるアレクセイ・ゴルボヴィッチ氏は、「金融規制当局はリベラル派と新現実主義派に分かれており、市場は資本規制の導入の可能性を見込んでいる」と指摘する。

資本規制には、企業などがロシア国内で稼いだお金の海外送金を停止する措置が含まれ、具体的には海外への配当金支払いの停止や国内の銀行からの外貨預金の引き出し制限などが考えられる。これまで、ロシア国内で資本移動の自由を制限することについては、ウラジーミル・プーチン大統領やロシア中央銀行のエリビラ・ナビウリナ総裁の否定的な発言を繰り消しているが、資本規制が導入されれば漸減がひっくり返されることになる。ロシアは2000年半ばに、ルーブルが原油高を背景に急激に上昇するのを食い止めるため、資本規制を完全撤廃している。

その後、ルーブルは17日から18日にかけて、ロシア中銀がルーブル安で打撃を受けた銀行への支援策を発表したことや、政府が大手輸出企業に対し外貨の売却を指示したとの一部報道で、16日の1ドル=80.1ルーブルの危機的水準から、18日午前には1ドル=59ルーブルにまで急回復した。しかし、アナリストはルーブル安を阻止するためには、政府と中銀はもう一段の対策を打つ必要があると指摘している。(了)