主な新興国/米国経済ニュース(11月27日)

ロシア鉄鋼・石炭メチェル、約1020億円の協調融資の契約条件緩和で合意

信用不安が広がっているロシア鉄鋼・石炭大手メチェルは25日、同社が複数の金融機関から借りている10億ドル(約1020億円)のシンジケートローン(協調融資)に関する契約条件(財務状況制限条項)の履行判定期間を2014年末まで1年間延長することで合意したことを明らかにした。ロシアのプライム通信(電子版)が伝えた。

同社の債務総額は95億ドル(約9600億円)で返済期限の延長や契約条件の一時停止などを求めていた。ただ、同社ではこのうち、25億ドル(約2500億円)の社債発行分については債務の再構築は行わないとしている。

今回、メチェルが合意した取引先銀行は、蘭金融サービス大手ING傘下のINGバンクや仏ソシエテ・ジェネラル銀行、イタリア2位の金融大手ウニクレディト、ドイツ大手銀行のコメルツ銀行、オーストリア金融大手ライファイゼン・インターナショナル(RBI)、ロシア2位の国営金融大手VTB(対外貿易銀行)、米キャタピラー・ファイナンシャル・サービス、中国工商銀行(ICBC)の各行。

メチェルの株価は今月13日、同社と取引先銀行との債務返済をめぐる協議が不調に終わったとの憶測で、普通株は41.4%安、優先株も23.3%安と、急落していた。

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ベトナムのHDバンク、ダイアー銀行とSGVFの買収を年内完了へ

ベトナム金融大手ホーチミン市住宅開発商業銀行(HDバンク)は先週末、同国南部ドンナイ省に本拠を構えるダイアー銀行との合併と、仏ソシエテ・ジェネラル銀行のベトナム銀行子会社、ソシエテ・ジェネラルベトファイナンス(SGVF)の買収を正式に発表した。地元金融情報サイト、ストックスプラス(電子版)などが26日に伝えた。

会見で、HDバンクのレ・ティ・バン・タム会長は、ダイアー銀行とSGVFの買収は今年末までに完了する見通しを示した。また、ダイアー銀行との合併ではHDバンクが存続会社となり、合併新銀行は12月20日付でスタートし、資本金は8兆1000億ドン(約390億円)、総資産額は85兆ドン超(約4100億円)、さらに、国内店舗数は210店舗超、従業員数も4000人余りとなるとしている。SGVFについては、HDファイナンスに改称され、HDバンクの子会社となる予定。

また、HDバンクのレ・タン・トルン副頭取は、HDバンクは外国の金融機関と戦略提携を目指し、法律で規制されている30%を上限に株式を売却する考えを明らかにした。

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インドネシアのドル建て国債入札、利回り低く札割れに

インドネシア財務省が25日に実施したドル建て国債の入札で、応札額が募集額を下回る札割れとなった。これは投資家がより高い利回りを求めたため、入札が不調に終わったためだ。ジャカルタ・グローブ(電子版)が26日に伝えた。

入札は償還日が2017年5月の4年債だったが、落札額はわずか1億9000万ドル(約190億円)と、募集額4億5000万ドル(約460億円)の約4割にとどまった。応札額は2億9355ドル(約300億円)だった。表面利率(クーポンレート)は3.5%、最終利回り(応募者利回り)は3.51671%だったのに対し、投資家は3.15-5.75%の利回りを求めていた。

今回のドル建ての国債発行はインドネシアの投資家がオフショア口座(非居住者口座)に持っているドルを国内に持ち込むことを狙ったものだった。ロバート・パクパハン債務管理総局長は「国債発行のタイミングが悪かった、年末にかけて民間企業のドル需要が高かった」と述べている。

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米小売りウォルマート、新CEOに国際部門トップのマクミロン氏を起用

米小売り最大手ウォルマート・ストアーズ<WMT>は25日、マイク・デュークCEO(最高経営責任者)の来年1月31日付での退任に伴い、その後任として、国際事業部門の責任者で、ウォルマート傘下の会員制スーパーマーケット、サムズ・クラブの元CEO(2006-2009年)のダグ・マクミロン氏(47)の昇格を決めたことを明らかにした。同氏は来年2月1日付で就任する予定。

デュークCEO(63)の退任について、同社の広報担当者は一身上の理由だと説明している。同氏はCEO退任後、同社の執行委員会の会長として残り、マクミロン新CEOに対し、1年間だけアドバイスしていく、としている。

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米キャタピラー、バンカメによる投資判断引上げで株価上昇

米金融大手バンク・オブ・アメリカ<BAC>は25日、世界最大の建設・鉱山機械メーカー、キャタピラー<CAT>の投資判断を「ニュートラル」から「買い」に引き上げるとともに、目標株価を87ドルから100ドルに引き上げた。米経済情報専門サイトのマーケットウォッチ(電子版)が伝えた。

これを受けて、キャタピラーの株価は25日、1.83%高の84.4ドルで引けた。引け後の時間外取引でも一段高となり、米東部時間26日午前7時45分時点で25日終値比0.14%高となっている。バンク・オブ・アメリカのアナリストは、投資判断を引き上げた理由について、キャタピラーの2014年の業績見通しは同社のディーゼルエンジンを中心としたパワーシステム事業部門が営業利益全体の約50%を占めるほど大きく寄与することを挙げている。

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ハンガリー中銀、0.2%利下げ―16回連続

ハンガリー中央銀行(MNB)は26日の金融理事会(MC)で、市場の予想通り、政策金利の2週間物預金金利を現行の3.4%から0.2%ポイント引き下げて3.2%とし、過去最低の水準を更新した。利下げは27日から実施される。

中銀は2011年12月に7%へ0.25%ポイント利上げしたあと、しばらく政策金利を据え置いたが、昨年8月29日から0.25%ポイントの利下げキャンペーンを開始し、今回11月会合で16回連続となる利下げを決めた。これで合計3.8%ポイント引き下げたことになる。

ハンガリー経済専門サイト、ポートフォリオが先週末に公表したアナリスト調査によると、政策金利は今年末までに3%を割り込むと予想している。ただ、2014年はインフレ率の緩やかな上昇と景気回復が見込まれることから、利上げに転換し、来年12月までに4%に戻ると予想している。

次回の金融政策決定会合は12月17日に開かれる予定。

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ブラジル造船大手OSX、7-9月期赤字に転落―破産法適用承認される

今月11日に破産法の適用を申請し事実上倒産した、ブラジルの大富豪エイキ・バチスタ氏がオーナーの造船大手OSXブラジルは25日、7-9月期(第3四半期)決算を発表した。それによると、最終損益は保有資産(石油掘削プラットフォーム)の評価損などが響いて、前年同期の690万レアル(約3億円)の黒字から18億4100万レアル(約810億円)の赤字に転落した。

第2四半期(4-6月)も1億5270万レアル(約70億円)の赤字となっており、2四半期連続の赤字決算となる。また、当期のEBITDA(利払い・税・償却前利益)も前年同期の7650万レアル(約30億円)の黒字から18億3900万レアル(約810億円)の赤字となった。一方、売上高は前年比89%増の1億5190万レアル(約70億円)となったが、第2四半期の1億8850万レアル(約80億円)を下回った。OSXの債務総額は9月末時点で48億レアル(約2100億円)となっている。

また、リオデジャネイロ州裁判所は25日、OSXの破産法の適用申請を承認した、今後、同社は30日内に会社再建計画を裁判所に提出し、債権者全員が180日以内に再建計画を承認すれば会社再建手続きに移行する。OSXは、石油掘削プラットフォームの建設し、バチスタ氏が率いる石油・ガス生産会社OGXペトロレオにリースするために設立されていたが、OGXの経営破たんによって、最も大きな経済的な打撃を受けていた。(了)