主な新興国/米国経済ニュース(10月7日)

9月30日-10月4日のロシアRTS指数、1432.87―反発=BRICs市況

前週(9月30日-10月4日)のロシア株式市場は、RTS指数(ドル建て)の4日終値が前週比0.7%高の1443.15と、5週ぶりに反発した。10月第1週の取引は、米国の来年度予算の国債発行上限の引き上げ法案をめぐる政府と議会との協議が難航する中、RTS指数は一時下落する場面もあったが原油高などに支えられて堅調を維持した。

週初(9月30日)は、米国の国債発行上限引き上げ協議が難航し、一部の政府機関が1日から閉鎖されるとの見通しが濃厚となり、その結果、米国の景気拡大に悪影響が及ぶとの懸念が広がったことや、イタリアの政治情勢の悪化などで世界の主要市場が軟調となり、RTS指数も3営業日連続の下落となった。

10月最初の取引となった1日は、中国の9月製造業PMI(購買部景気指数)と米国の9月ISM(サプライマネジメント協会)製造業景況感指数がいずれも強い内容だったのを手掛かり材料に、RTS指数は反発したが、2日は前日の米国の国債発行上限引き上げ協議で進展がなかったため、一部の政府機関で業務が停止したことから反落した。3-4日は中国とユーロ圏の経済データが堅調となったことや週末の原油先物価格の上昇に支えられて2日続伸となった。ムーディーズは政府機関の閉鎖が長引けば、10-12月期の米国の成長率は1.4%ポイント低下するとの予想を明らかにしている。

今週(7‐11日)のロシア市場については、アナリストは、米国は今月17日までに国債発行上限の引き上げ協議がまとまらない場合には米国債のデフォルト(債務不履行)の恐れが出てきたことや、その一方で、政府機関の閉鎖で4日に発表が予定されていた9月の雇用統計が先送りとなったため、米国、さらには世界の景気の先行きの予測が難しくなり、投資家も積極的には動きにくい状況になったとしており、RTS指数は引き続き、1400-1450のレンジで値固めに入ると見ている。

また、今週の相場に影響を及ぼす大きなイベントとしては、米国では8月貿易収支(8日)やFRB(米連邦準備制度理事会)議事録(9日)、週間新規失業保険申請件数(10日)、9月小売り売上高(11日)、また、アジアでは、日本の金融経済月報(7日)や8月貿易収支(8日)、日銀金融政策決定会合議事要旨(9日)、8月機械受注(10日)、欧州では英国小売協会(BRC)の9月小売売上高(8日)やECB(欧州中央銀行)月報(10日)、英中銀の金融政策決定会合(10日)などが予定されている。

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ロシア金属大手ノリリスク、2014-2016年に海外・非中核事業から撤退へ

ロシア金属大手ノリリスク・ニッケルは先週末、中核事業とハイリターンの事業に経営資源を集中させるため、2014-2016年に、すべての海外事業と非中核事業を売却する計画を明らかにした。

ロシアのプライム通信(電子版)によると、当初、同社は非採算事業と非中核事業の資産だけを売却するとし、具体的には豪州のジョンストン・レイクとハネムーン・ウェルのニッケル鉱山や南アフリカのヌコマチ(Nkomati)ニッケル鉱山、ボツワナのタチ・ニッケル鉱山開発プロジェクトが売却対象に含まれるとしていた。今回の発表では、海外事業ではフィンランドのニッケル精錬所、ノリリスク・ニッケル・ハルヤヴァルタと、豪州のブラックスワンとノリリスク・ニッケル・カウズのニッケル鉱山、また、非中核事業では複数の電力会社が売却対象になるとしている。

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インドネシア配管・バルブ大手アリタ・プリマ、今月にIPO実施へ

インドネシアの配管・バルブ製造・販売大手アリタ・プリマ・インドネシア(Arita Prima Indonesia)は先週末、債務返済と事業拡大に必要な資金を調達するため、発行済み株式の25%に相当する新株を発行したあと、今月29日にインドネシア証券取引所に新規上場する計画を明らかにした。ジャカルタ・グローブ(電子版)が伝えた。

同社の新規株式公開(IPO)では2億7500万株を1株当たり200-230ルピア(約1‐1.15円)で売却し、550億‐630億ルピア(約2億8000万‐3億2000万円)の資金を調達する。新株の購入申し込みは今月8日に締め切られる。

同社では調達した資金の75%は、西ジャワ州プルワカルタに6工場を建設するなど事業拡大に、また、残りは短期債務の返済に使うとしている。

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ベトナムのビナグループ、子供向けワンストップ・サービスの全国展開へ

ベトナム不動産・リゾート開発大手ビナグループは、今年12月24日からハノイのショッピングセンター「ビンコムメガモール・タイムズシティー」に、15歳以下の子供とその家族を対象にした、ショッピングから教育相談、医療などの各種サービスをワンストップで提供する「ビン・キッズ・センター(VinKC)」をオープンする。地元オンラインメディアのダントリニュースが先週末に伝えた。

同社のレ・ティ・チュ・トゥイ副会長は、ハノイを皮切りに、ホーチミンのビンコムセンターB、さらには、ダナンやクイニョン、

カント―、ハイフォンなどの国内主要都市のショッピングセンター内にVinKCをオープンさせる、としている。

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米タイヤ大手クーパー、インドのアポロタイヤを提訴―合併の早期完了求めて

米タイヤ大手クーパー・タイヤ・アンド・ラバー<CTB>は先週、今年6月に合併で合意したインドの同業大手アポロタイヤがクーパーを買収する手続きを故意に遅らせているとして、デラウエア州衡平裁判所(第1審)に対し、アポロがクーパーの買収手続きを早期に完了することを求める訴訟を起こした。

両社は6月に、アポロが1株35ドル(約3400円)、総額25億ドル(約2430億円)でクーパーを買収することを正式に発表したあと、合併に向けた最終関門とみられていた、クーパーの株主総会が9月30日に開かれ、アポロによるクーパー買収案が承認された。

しかし、クーパーによると、アポロはクーパー買収後の工場従業員の労働条件を決める全米鉄鋼労組(USW)との合意を意図的に遅らせようとしている、と批判している。USWはクーパーのオハイオ州フィンドレイとアーカンザス州テクサーカナの2工場の労働者の交渉権を持っている。この点について、クーパーは、発表文で、「9月13日にジョージタウン大学のジェームズ・オールドハム法学部教授が両社の合併完了前に、USWと新しい労使協定の合意を目指さなければならないという裁決を示したものの、アポロはUSWとの協議を遅らせている」と述べている。

一方、英紙フィナンシャル・タイムズによると、アポロ側は「合併の完了手続きを進めている」とし、クーパーの意図的な合意遅延という主張を否定した上で、クーパーの合弁相手である中国企業がアポロへの身売りに反対しており、合併の早期完了の障害になっている、と反論しており、両社の主張は平行線となっている。

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米ロッキード、きょうから2千人をレイオフへ―政府機関の閉鎖で

米航空・防衛機器大手ロッキード・マーチン<LMT>は先週、米国債発行の債務上限引き上げ法案をめぐる政府と野党・共和党との合意失敗で1日から政府機関の閉鎖が続いていることから、7日から3000人の従業員をレイオフ(一時帰休)する方針を明らかにした。米経済専門オンラインメディア、CNNマネー(電子版)が伝えた。

ロッキードの従業員数は合計12万人で、そのうち95%は米国内で勤務している。また、同社の昨年の連邦政府との契約額は約390億ドル(約3.8兆円)と、同社全体の売り上げの80%超を占めているため、政府機関の閉鎖は同社に深刻な悪影響を及ぼしている。

先週初め、政府機関の閉鎖で、米航空機エンジン・機械大手ユナイテッド・テクノロジーズ<UTX>が今週から2000人をレイオフする可能性を示したが、閉鎖が長期化すればレイオフ規模は4000-5000人に拡大する恐れがあると指摘している。

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ムーディーズ、ブラジルのソブリン債格付けのアウトルックを引き下げ

米信用格付け大手ムーディーズ・インベスターズ・サービスは先週、ブラジルの公的債務の増加と経済成長の低迷を理由に、同国のソブリン債格付け見通し(アウトルック)を「ポジティブ」から「安定的」に引き下げた。同国のソブリン債格付けは「Baa2」のまま据え置かれたが、これは投資適格級の格付けの中では2番目に低いままだ。

ムーディーズは、ブラジルの国債発行残高は対GDP(国内総生産)比で、およそ60%と、同じ「Baa」格付け国の平均値45%を大幅に上回る高水準が続くと予想している。また、「ブラジル経済は今年と来年の成長率が2%をかろうじて上回る程度にとどまる見通しから、しばらくは潜在成長率(3.5%増)を下回る低成長が続く」としている。すでにブラジル中銀は今年の同国のGDP伸び率の見通しを従来予想の2.7%増から2.5%増へ下方修正している。 (了)