Yahoo!ニュース

主な新興国経済ニュース(3月14日)

増谷栄一The US-Euro Economic File代表

【ロシア‐3月14日】中銀、週末の理事会で政策金利据え置きか―アナリスト予想

アナリストは、ロシア中央銀行は今週末15日の理事会で主要政策金利であるリファイナンス金利を現行の8.25%のまま据え置く可能性が高いと予想している。ロシアのプライム通信(電子版)が12日に伝えた。

その根拠として、インフレ率は加速している一方で、経済成長が鈍化していることを挙げており、仏金融大手BNPパリバのアナリスト、ユリア・ツァプリャイエバ氏は、「インフレ率が年率6.5‐6.6%上昇か、あるいは、6.0%を下回るまでは現在の政策金利を(引き下げず)据え置く」と指摘している。2月の消費者物価指数は年率7.3%上昇に加速し、政府の物価目標5‐6%上昇を上回ったが、それとは対照的に1月の経済成長率は昨年12月の2.4%増から1.6%増に伸びが鈍化している。

-

【ロシア‐3月14日】ヤンデックスの共同創業者ら、持ち株7.4%売り出しへ

ロシアのインターネットサービス最大手ヤンデックスは米ナスダック店頭市場で、同社の共同創業者であるアルカディー・ボロズCEO(最高経営責任者)とイリア・セガロビッチCTO(最高技術責任者)を含む主要株主が発行済み株式の7.4%に相当する2425万株(A株)を売り出す計画を明らかにした。ロシアのニュースチャンネルRT(電子版)などが12日に伝えた。

同社の現在の時価発行総額は47億7000万ドル(約4600億円)で、昨年末時点のボロズCEOの持ち株比率は12.2%、セガロビッチCTOは2.6%となっている。2420万株のうち、ボロズCEOは514万株、セガロビッチCTOは20万3000株、エメラルド・トラストは72万7000株、BC&Bホールディングスは1818万株の持ち株をそれぞれ売り出す。

2011年5月の新規株式公開(IPO)で、同社は13億ドル(約1250億円)の資金を調達したが、公開価格が1株当たり25ドル(約2400円)だったことを考えると、今回の上場後で2回目となる売り出し(SPO)での資金調達額は6億0800万ドル(約980億円)になる見通しだ。

-

【インドネシア‐3月14日】不動産大手バクリーランド、債務不履行を回避

インドネシア財閥バクリー・グループ傘下の不動産開発大手バクリーランド・デベロップメントは11日に償還期を迎えた2800億ルピア(約30億円)の社債償還資金の調達に成功し、ぎりぎりでデフォルト(債務不履行)となる事態を回避したことを明らかにした。ジャカルタ・グローブ(電子版)が12日に伝えた。

これより先、インドネシアの証券当局は11日、同社が8日の社債償還に失敗したのを受けて、急きょ、同社の株式売買を一時停止する措置を取っていた。同社は11日、期日が到来した社債の元利金を全額償還したとしているが、償還資金の調達に関する詳細は明らかにしていない。

同社は債務を減額するため、年内に有料道路運営子会社とリゾートをメディア複合大手MNCグループに売却することで合意したが、まだ正式調印には至っていない。同社の負債額は4兆6000億ルピア(約455億円)で、このうちの25%が年内に償還期日を迎える予定。

-

【インドネシア‐3月14日】トヨタ、中間層向け新型車「エティオス・バルコ」を導入

トヨタ自動車<7203>傘下のトヨタ・アストラ・モーター(トヨタとアストラ・インターナショナルとの合弁会社)は11日、市場が拡大するファミリー中間層向けの新型ハッチバック車「エティオス・バルコ」(Etios Valco)」の販売を開始した。ジャカルタ・グローブ(電子版)が伝えた。

同社のジョコ・トリヨンサト販売担当取締役は、「エティオス・バルコは月に約1000万ルピア(約10万円)を消費する、1-2人の子供を持つ若いファミリー層をターゲットにしている」という。エティオスは2010年に初めてインドネシアに導入された。当時は「エティオス・リーバ」(Etios Liva)だったが、エティオス・バルコに車名を変更しており、今後は西ジャワ州カラワンにあるトヨタのインドネシア法人、トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・インドネシア(TMMIN)工場で組み立てられる。競合車種はホンダ<7267>の「ブリオ」や三菱自動車<7211>の「ミラージュ」、日産<7201>の「マーチ」で、今年は約1万9000台の販売を目指している。

-

【ベトナム‐3月14日】財務省、今年の国債発行額は過去最高の6900億円に

ベトナム財務省国庫局のトラン・ミン・ハン局次長は12日、米経済通信社ブルームバーグの電話インタビューで、今年の国債発行額が昨年の141兆ドン(約6500億円)を超え、過去最高の150兆ドン(約6900億円)を記録する見通しを明らかにした。地元金融情報サイト、ストックスプラス(電子版)が伝えた。

同局次長は「不動産市況が低下していることや銀行貸し出しが低迷していることから国債に対する投資家の需要が高まっている、この機会を利用したい」としている。今年の起債計画では期間2‐15年の国債は120兆ドン(約5520億円)、期間2年未満の政府短期証券が30兆ドン(約1380億円)となっている。

政府は1999年以来14年ぶりの景気低迷に直面している企業を支援するため、税額控除や減税、納税時期の延長などの景気対策を講じているため、今年は財政収入を引き上げることに苦労しているのが実情。世銀の昨年12月時点での経済予測でも同国の今年の成長率は5.5%増と、昨年の5.03%増に続いて3年連続で6%成長を下回る見通しとなっている。

-

【ブラジル‐3月14日】独高級車アウディ、来年からVW工場で「A3」生産開始か

独自動車大手フォルクス・ワーゲン傘下の高級車部門アウディは、来年からブラジルパラナ州サン・ジョセー・ドス・ピニャイスにあるフォルクス・ワーゲンの工場で、小型車「A3」の4ドアハッチバックとセダンの2車種を生産する計画を進めている。オ・エスタド・ジ・サンパウロ紙(電子版)が12日にアウディのベルント・マーチン国際調達担当取締役の話として伝えた。

アウディは1999年から2005年までブラジルで第1世代のA3を生産していた。現在のA3は第3世代となっている。同取締役によると、アウディは現在、親会社のフォルクス・ワーゲンと共同で、現地生産を再開すべきかどうかを決めるため、フィージビリティ(実現可能性)調査を行っており、4月に結論が出るのを待って最終決定したいとしている。

また、マーチン取締役は当初検討されていたミドルセダン車「A4」の現地生産については断念したことを明らかにした。ただ、SUV(スポーツ用多目的車)の「Q3」については現地生産の可能性があるものの、生産は後回しになるとしている。 (了)

The US-Euro Economic File代表

英字紙ジャパン・タイムズや日経新聞、米経済通信社ブリッジニュース、米ダウ・ジョーンズ、AFX通信社、トムソン・ファイナンシャル(現在のトムソン・ロイター)など日米のメディアで経済報道に従事。NYやワシントン、ロンドンに駐在し、日米欧の経済ニュースをカバー。毎日新聞の週刊誌「エコノミスト」に23年3月まで15年間執筆、現在は金融情報サイト「ウエルスアドバイザー」(旧モーニングスター)で執筆中。著書は「昭和小史・北炭夕張炭鉱の悲劇」(彩流社)や「アメリカ社会を動かすマネー:9つの論考」(三和書籍)など。

増谷栄一の最近の記事