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台風18号は急加速して列島を横断へ 北陸・東北に上陸のおそれも

増田雅昭気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風18号の進路予想図。

台風18号は九州の北を東へ進み、その後、日本海で一気にスピードを上げて、今夜には東日本や東北に達します。西日本・東日本・東北では、日本海側を中心に、特に風への警戒が必要となります。

18号は高速台風に 暴風のおそれも

台風18号が急にスピードを上げるのは、上空の強い西風、偏西風に流されるためです。

また、台風の勢力が次第に弱まることも、スピードアップの一因となります。台風は、風に流される帆船に例えられますが、勢力が落ちて形がくずれると、壊れて舵がきかない帆船のように、いっそう風に流されやすくなります。

速度を上げる台風は、勢力以上に風が強まることがあります。

九州・中国地方~北陸・東北では、日本海沿岸を中心に暴風が吹くおそれも。

関東・東海など東日本の太平洋側では、交通機関が混乱するような暴風はないですが、今夜遅く~あす6日の明け方は、一時的に風が強まりそうです。 

石川・新潟・山形に上陸なら初

現時点の予報円によると、台風18号の中心は今夜にも、石川県・新潟県・山形県付近に達する見通しです。もし、この3県に上陸すれば、統計史上初めてとなります。

ただし、台風18号は、日本海を進むうちに涼しい空気も巻き込み、温帯低気圧化していきます。中心が陸に乗る前に温帯低気圧になると、「上陸」とはなりません。

どのタイミングで温帯低気圧にするか、解析する人によって判断が割れることもよくあります。18号が上陸となるかは、気象庁の今日の担当者がどう判断するかしだいということになります。

北海道は雪、関東以西は真夏日

台風18号は、あす6日の朝には、東北の東海上へ抜けます。

ただ、置き土産として暑い空気を残していくため、あすは関東以西の太平洋側で、また30℃超えの真夏日の所が出てきます。例えば、東京は31℃の予想です。

一方、台風に引き込まれる風によって、北からは冷たい空気が流れこみます。北海道の山や峠道では、あす~7日にかけて雪の降る所がありそうです。

この冷たい空気が浸透し、7日以降は関東以西でも暑さが少しずつ落ち着いていきます。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組に学生予報士として出演。気象キャスターに携わりながら、企業への予報やアドバイザーも長年担当し、甲子園での高校野球の大会本部気象担当を務めたこともある。災害から身を守る気象情報の使い方など講演も行うほか、Twitterで気象情報を毎日発信。著書に『TEN-DOKU クイズで読み解く天気図(ベレ出版)』がある。1977年滋賀県甲賀市生まれ。

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