首都圏の雪予報で知っておいていただきたいこと

13年1月14日(成人の日)の降水域。南岸低気圧により東京都心で8cmの積雪。

毎年のように繰り返される、首都圏の「雨か雪か」。冬に本州の南岸を進む「南岸低気圧」が現れると雪の可能性が出てきます。ただ、予報を絞りこむにはリスクが高い現象なのです。

なぜ首都圏の雪は予報が難しい?

南岸低気圧が来た場合、一般的に気温の低い北ほど雪が降りやすく、南ほど雨になりやすく、関東あたりが雪か雨か微妙な気温になることが多くなります。

また、日本一大きな関東平野も予報の難易度を上げる要因です。地表付近に冷たい空気がたまりやすく、この冷気が大きな平野の上をどれくらい拡大するかが、雨か雪かを左右します。

0.5℃の差でも降るものが変わる

上空や地上の気温が0.5℃違うだけで、雪が雨になったり、雨が大雪になることがあります。

気温は少し場所が変わるだけで、数℃の差が出ることは珍しくありません。同じ東京23区内でも、積雪する地域がある一方で、雨のまま終わる地域がある、ということもしばしば起こります。

さらに、空気が乾いていると気温が下がりやすいという性質もあり、湿度も要因として関わってきます。

つまり、降水があるかないかに加えて、気温、湿度、さらに、冷気を引きずり込む低気圧の発達具合など、要因が多いため、予報の難易度が高いのです。

数日前の予報は「可能性」

ひと昔前に比べて明らかに精度が向上しているコンピューターの予測でも、気温0.数℃の違いを精度良く予測するまでには至っていません。ここ数年で見ても、大雪が降った時にかぎって「雨」と予測していることも多々です。

このような状況ですから、数日前から断定的な言い方をしている予報があれば、疑ってかかったほうが良いです。数日前で言えるのは、あくまで「可能性」です。

幅のある予報

降り出しが近づくにつれて、雨か雪か大雪かは絞りこまれていきますが、それでもこの繊細な予報には「幅」が付きまといます。

マスコミなどで報じられる際は、「多い所○センチ」の「○センチ」が強調されて、どうしても「大雪」色がどんどん強まっていきます。

もちろん、その恐れがあることはあるのですが、ちょっと気温や湿度が変わるだけで、結果がガラッと変わることがあるのが首都圏の雪予報です。たとえば、「10センチの積雪も有り得るが、気温が0.5℃上がれば積もらず終わる」など、幅を伝える必要があるはずです。

予報の幅を知ったうえで、最悪の事態に備えつつ、たいしたことがなかった場合のことも考えておく。それが、絞りこむリスクがある情報の賢い使い方だと思います。