長野県9自治体が「放射性廃棄物を全国に拡散させないよう求める意見書」採択

出典:FoE Japan「FoE Japanな日々」

長野県の9市町村で、放射性廃棄物を全国に拡散させないよう求める意見書が可決されたことを、3月23日に議員会館で行われた集会で、「放射能拡散No!ネットワーク」代表の柳井真結子さんが報告した。

柳井さんが報告を行った集会「『放射能汚染防止法』制定に向けて」は、山本行雄弁護士を講師に開催したものだ。山本弁護士は、自然災害と原子力災害は違うが、自然災害と同じ枠組で原子力災害が扱われていると問題の根幹を訴えた。

自然災害では避難後に帰宅し、通常生活に戻ることも可能だが、原子力災害では違う。2011年通常国会で、環境基本法の適用除外を受けていた放射性物質が公害原因物質として位置づけられたが、土壌汚染対策法等では未整備の状態が続いているとして、国会に抜本策に取り組むよう国民が声を上げる必要があると投げかけた。

山本行雄弁護士(写真右)、3月23日筆者撮影
山本行雄弁護士(写真右)、3月23日筆者撮影

後半は、放射性物質汚染対処特措法の問題点について藤原寿和さん(千葉県放射性廃棄物を考える住民連絡会)が、福島県内の焼却処分場について和田央子さん(放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会)が、除染土の再利用問題についてFoE Japanの満田夏花さんが報告。

最後に、「放射能拡散No!ネットワーク」代表の柳井真結子さんが、東京電力福島第一原発事故前は、100ベクレル/kgを超える放射性廃棄物はドラム缶に詰め、原発施設内に厳重に管理されていたが、事故後は8000ベクレル/kg以下の除染土を全国の公共事業で使える方針を国が打ち出したことに対し、自治体がそれに歯止めをかける動きがあることを報告した。

これまでに、長野県内の9自治体(辰野町、箕輪町、南箕輪村、伊那市、宮田村、駒ヶ根市、中川村、高森町、豊丘村)が(国に)「放射性廃棄物を全国に拡散させないよう求める意見書」を採択、さらに、放射性廃棄物及び除染土の受け入れを拒否する決議を、辰野町、伊那市、宮田村、高森村、豊丘村が決議したという。

柳井さんは、「長野県はとても保守的な地域ですが、それでもこれだけの意見書が採択されています。みなさんも自分が住んでいる自治体で求める活動をしませんか」と呼びかけている(*)。

自治体活動を勧める柳井真結子さん(3月23日筆者撮影)
自治体活動を勧める柳井真結子さん(3月23日筆者撮影)

*「放射性廃棄物を全国に拡散させないよう求める意見書」のフォーマットが、「長野県 9つの市町村議会から放射性廃棄物・除染土の拡散防止を求めて国に意見書」FoE Japanな日々(2017年2月16日)で紹介されている。