通信社などの勤務を経てジャーナリスト。KHJ全国ひきこもり家族会連合会広報担当理事。約25年間、ひきこもり関係の取材を続け、数千人の当事者とやり取りしてきた。被災地や街の再開発なども追いかける。著書『ルポ「8050問題」高齢親子〝ひきこもり死〟の現場から』『ルポ ひきこもり未満』『大人のひきこもり』『ふたたび、ここから~東日本大震災・石巻の人たちの50日間』』『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』など多数。『ひきこもり先生』『こもりびと』などのNHKドラマの監修も務める。「ひきこもりフューチャーセッション庵-IORI-」設立メンバー。テレビやラジオにも多数出演。全国各地の行政機関などで講演
記事一覧
- 孤立が“モンスター”をつくり出す
最近、通り魔的な犯罪が相次いでいる。映画『ジョーカー』は周囲に否定され、孤立によってモンスターになっていく話だった。大事なのは、普通に生活している人が犯罪者にならないよう、孤立をなくす取り組みだ。
- 【母姉殺害判決】ひきこもり男性に裁判長が「魚の祖先からつながる命だ」と異例の説法
ひきこもり男性が自宅で母親と姉を殺害したとして懲役30年を言い渡された判決後、裁判長は「40億年前の昔から祖先は命をつないできた」などと異例の説法を長々と展開。特性への理解のなさに違和感だけが残った。
- 孤立死した男性が「人知れず発したSOS」
昨年末放送のETV特集「空蝉の家」は、30年ひきこもり、孤立死した56歳男性の一生を取り上げていた。父親が生前残した日記や本人の言葉から、8050問題に周囲がどう関わればいいのか、その教訓を探った。
- 大阪ビル放火「怖い」発達障害者の間にも動揺広がる
放火された大阪のクリニックは、貴重な「大人の発達障害」の専門医として知られていた。それだけに、発達障害の当事者たちの間では「怖い」「他に受け入れてくれる先はあるのか?」などと動揺が広がっている。
- 【福岡・冷蔵庫2遺体事件】8050問題介護 ひきこもり状態の子に周囲ができること
福岡市で80代両親の首を絞め起訴された次男は、約40年家族以外との接点がなく、親の介護に直面して「こんな生活が続くなら・・・」と供述しているという。周囲は、こうした8050世帯にどう関わればよいのか。
- 「みんな10年言うけど、心の傷はずっと変わらないっちゃ」震災報道に大川小遺族の呟き
節目というのは、人ぞれぞれであって他者が押しつけるものではない。震災10年だからと殺到する取材に、ある遺族は「私らはずっと同じ」だと語る。石巻などの被災地に通い続けてきた筆者が感じるモヤモヤを綴った。
- ひきこもり当事者が考える「幸せ」のカタチ
有名私大を目指して頑張ったのに、4年遅れて中堅私大入学というコンプレックスにつきまとわれる39歳の「ひきこもり」当事者が、今は任意団体の代表となって発信しながら考えついた「幸せ」のカタチとは・・・。
- 「ひきこもり支援に“引き出し危険”」 8050問題の専門家がケアマネ向け冊子で警鐘
8050問題の第一人者である山口大学大学院の山根俊恵教授が、ケアマネージャー向けに困難家族への関わり方などを冊子で販売したところ、ひきこもり家族や行政関係者などから注文が殺到する人気ぶりとなっている。
- 「車上生活者には、住まいを紹介してもらえないのか?」困窮者の相談を2度断った東京都の窓口対応
コロナによる雇用環境の悪化と「道の駅」の休業などで、住まいのない車上生活者たちも、行き場を失っている。男性は、そんな人たちのために開設された都の相談員から「実家の家族に相談したら?」と言われたという。
- 「コロナより家を追われるのが怖い」 仕事がなくなった高学歴ヌードモデルの半生
早稲田大学に在学中からヌードモデルや援助交際などで生活してきた女性は、新型コロナの感染拡大によって仕事がなくなった。仕事柄、救済措置も受けられず、年金生活中の父親と住む家を追われるのが怖いと懸念する。
- 【女性バンド「三人楽器」】ひきこもり男性ひとりのためにホールで演奏会
女性3人のバンド「三人楽器」が、たったひとりの「ひきこもり」男性のためにホールで演奏会を開いた。「音楽を楽しめるなら」という男性に「1人だけならクラスタにならない」からと心温まるひとときが実現した。
- 元農水事務次官の長男殺害に当事者団体が声明 親子を苦しめたのは「昭和の呪縛」
実刑6年の判決が出た元次官の長男殺害に、発達障害当事者団体が声明文を公表。本体の特性を持った子の姿を見ずに「結果が出ない人は頑張っていない」と考え、「子育ての仕方を間違える親が多い」と指摘した。
- 「呪われた体」に悩み生きてきた長男殺害 元農水事務次官の裁判の焦点
自宅で当時44歳の長男を殺害した元農水事務次官(76歳)に対する判決が、16日午後3時に言い渡される。メディアからコメントを求められることが増えてきたので、改めて裁判のポイントを整理しておこうと思う。
- 【ひきこもり8050問題】長男殺害に至った元次官の孤立 なぜ支援を頼れなかったのか
「息子を刺し殺した」と自ら通報し、殺人罪で起訴された元農水事務次官の初公判が、12月11日に行われる。なぜ悩みを自分だけで抱え込み、周囲に打ち明けられなかったのか。どう心境を語るのか、注目される。
- ひきこもり親子はなぜ高齢化したのか?8050問題の背景を多角的に調査
ひきこもり親子の高齢化が顕在化し、8050問題が話題になっている。家族はなぜ相談の声を上げられないのか。なぜ支援が途絶してしまうのか。その背景を多角的に調査した結果、新たな知見も明らかになった。
- 記者が14年見てきた築地市場の豊洲移転騒動「寂しい。本当に惜しい財産、捨てたよね」
約20年にわたって移転騒動に揺れてきた築地市場は、10月6日に営業が終了し、11日に豊洲新市場がオープンする。この移転問題を14年間見てきた筆者が顛末を振り返りつつ、新市場の今後の見通しを探った。
- 【こども園襲撃】背景にあった“いじめ”“ひきこもり”“発達障害” 事件前にサポートはできなかったのか
こども園を襲撃し、小学生ら4人を負傷させたのは、長年ひきこもり状態にあった30代男性だった。事件の背景には、小学生時代からのいじめや発達障害が見過ごされてきたことなどが裁判などで明らかになった。
- 「居場所」と「はたらく場」のあいだを埋めるもの
当事者の中に眠っている「仕事の種」を探し、地域のコミュニティカフェをベースに中間的就労の仕組みづくりを目指す「協働連絡会」が発足した。今後、対話によってアイデアを出し合い、家族会等に提案していく予定。
- 東京都8区市で「ひきこもり家族会」続々誕生
東京都内では、今年度1年間に8区市で「ひきこもり家族会」が続々と誕生する見通しだ。国立市は2月11日、市の社会福祉協議会が呼びかけて設立される予定。今後、都内で家族会の連絡協議会も検討されている。
- 大川小の当時の生存児童「民家で津波が見えなかった」
東日本大震災で児童・教職員84人が犠牲になった石巻市立大川小学校から生存した、当時小学5年生の男性が、遺族らと一緒に語り部ガイドを行い、津波に襲われたときの様子や学校防災の大切さなどを伝えた。
- すべての傷はつながっている。当事者親子が対話する映像とは
現代美術家・渡辺篤さんの映像『わたしの傷/あなたの傷』上映&トークイベント「当事者性と表現」が1月20日に開催される。中でも、実家のミニチュアを母親と一緒に壊し、修復しながら対話していく映像は印象深い
- 親が死んだら、収入のない子はどうなるのか?「8050問題」で事例検討
親が死んだら、残された子はどうなるのか?――親が元気なうちに、様々な立場の専門家と一緒に「8050問題」の事例を検討する会が発足。12月2日には第1回会合が都内で開かれ、ディスカッションが公開された。
- ラブホテルに「ひきこもり」当事者を雇用する理由
系列のラブホテルに「ひきこもり」当事者を「戦力」として雇用している会社がある。ラブホ社長が、すでに何人もの当事者を雇用し、仕事に興味のある当事者に<弊社で一緒に働きませんか!?>と呼びかける理由とは?
- ひきこもり経験者だから語れる世界がある。もうひとつの当事者メディア「ひきポス」“爆誕”
「ひきこもり新聞」の実務を担っていたメンバーたちが独立し、「生きづらさ」をテーマに新しいメディア「HIKIPOS」(ひきポス)を創刊した。読者も発信する側も、当事者メディアを選べる時代がやって来た。
- 「ひきこもり就労支援、半数の自治体が断念」記事に当事者や家族から疑問の声
「ひきこもり就労支援、半数の自治体が断念」という報道に、当事者や家族から疑問の声が上がり、厚労省も困惑している。調査によれば、本当の理由は、自治体の支援事業が利用ニーズに寄り添えていなかったからだ。