ブラック化する学校には、プレミアムフライデーも無関係だった

(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

先週の金曜日(24日)は初の「プレミアムフライデー」の日だった。月末の金曜日は午後3時をめどに退社して買い物や旅行を楽しもうという、経済産業省(経産省)が呼びかけたキャンペーンである。仕事を早く切り上げさせることで消費拡大につなげるのが、プレミアムフライデーの狙いだという。

この日の経産省では、世耕弘成大臣が館内放送などで仕事を早めに終えるよう呼びかけ、午後3時になると職員は次々と退庁していったそうだ。世耕大臣も早めに退庁して、デパートで初のカーリングに挑戦するなど、プレミアムフライデーのアピールに努めた。

ただし一般的には、プレミアムフライデーへの対応は冷ややかだったようだ。よほど余裕のある企業でないかぎり、午後3時に仕事をいっせいに切り上げるなど無理な話でしかない。「そこまで暇じゃない」という声が、あちこちから聞こえてきた。初回だけは経産省の顔を立てて応じたところも、いつまでも付き合ってはいられないかもしれない。キャンペーンの定着には疑問をもたざるをえない。

そもそも、プレミアムフライデーとは無関係の職場も少なくない。世耕大臣が退庁後に訪れたデパートにしても、午後3時で閉店なんてことはありえない。

学校も、プレミアムフライデーなどという騒ぎとは、まったく無関係なところである。先週の金曜日にも、午後3時で生徒も教員も下校させた学校があったとは聞かない。

プレミアムフライデーどころか、逆の動きをしているのが学校でもある。世間では週休2日の週5日就業が定着しているが、学校では休みだった土曜日の授業が復活し、週6日制に戻りつつある。

それどころか、労働環境が悪化する「ブラック化」の進行が、学校ではまったく止まる気配がない。

今年1月に日本労働組合総連合会(連合)のシンクタンク「連合総研」が発表した調査結果では、週に60時間以上も働く小中学校の教員の割合が70~80%にものぼっている。新任教員では残業が月平均90時間に達していたという名古屋市での調査結果もある。

とてもプレミアムフライデーどころではない状況なのだ。「学校は文科省管轄で、経産省の呼びかけたキャンペーンとは関係ない」という見方もあるかもしれないが、管轄は違っても「働く場」であり「働く環境」に変わりはない。

プレミアムフライデーで騒ぐなら、こうした学校現場のブラック化にも目を向けてもいいのではないだろうか。学校の労働環境改善は、なにも教職員のためばかりではない。なにより、それが子どもたちの学ぶ環境の改善につながることだからこそ変えていく必要があるのだ。