ノート(番外) 検察官の定年延長をめぐる諸問題に思うこと

森法相のプロフィール:短所「断るのが下手」、好きな言葉「最後まであきらめない」(写真:つのだよしお/アフロ)

 国会で検察官の定年を引き上げる法案が審議・可決されようとしている。しかし、政権の意向で幹部の定年を延長することも可能になることから、検察OBからも反対の声が上がっている状況だ。思うところを示したい。

【結局は「えこひいき」の是非】

 この件については、拙稿「ねじれの発端は『えこひいき』 検察官の定年延長、いま急いで決める必要はある?」でも取り上げた。

 その経緯だが、去る3月28日、東京渋谷で開催された緊急シンポジウムにパネラーの一人として登壇したことがきっかけだ。

 主催はファクトチェック活動などを行っている団体「インファクト」であり、テーマは「高検検事長の定年延長は何が問題なのか」というものだった。

 ここでは、検察側から見た黒川弘務氏の定年延長をめぐる動きなどを解説し、具体的にどのようなアピールをすべきかといった提言を行った。

 例えば、黒川氏に対する給与支払いの差し止めや既払い分の給与の返還を求めるという運動を立ち上げ、クラウドファウンディングで全国から支援者や裁判費用のカンパを募るといったものだ。

 東京高検検事長の年収が約2600万円にも上るという事実を知れば、コロナショックで倒産や失業の危機に陥っている人たちの関心も高まり、ますます怒りの声が上がるだろう。

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前田恒彦

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15年間の現職中、特捜部に所属すること9年。重要供述を引き出す「割り屋」として数々の著名事件で関係者の取調べを担当し、捜査を取りまとめる主任検事を務めた。のみならず、逆に自ら取調べを受け、訴追され、服役し、証人として証言するといった特異な経験もした。証拠改ざん事件による電撃逮捕から5年。当時連日記載していた日誌に基づき、捜査や刑事裁判、拘置所や刑務所の裏の裏を独自の視点でリアルに示す。

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1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。きき酒師、日本酒品質鑑定士でもある。

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