ノート(120) 裁判で証拠とすることに同意しなかった関係者の供述調書とは

(写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート)

~整理編(30)

勾留111日目

【同意と不同意】

 この日は全国的に平年気温を大きく下回る寒さとなった「成人の日」だった。年末年始以来、初めての祝日だ。

 国民の祝日に関する法律によれば、大人になったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝い、励ます日だとされている。

 大人と子どもの境界線をどこに引くべきかは問題だが、例年、全国の少年院では、20歳になった新成人を対象に、厳かな成人式が行われている。

 スーツやブレザー姿で登壇し、保護者らの前で更生を誓うというものだ。

 しかし、拘置所では収容されている少年の数が圧倒的に少ないうえ、改善更生を目的とした施設でもないことから、こうしたイベントは行われていない。

 いつもの祝日と同じく、昼食に市販のお菓子が支給される程度で、静かな一日だった。

 ところで、1月7日付けで裁判所や検察庁に提出した書面のうち、検察側の請求証拠に対する弁護側の意見は、次のとおりだった。

 まず、「乙号証」については、戸籍謄本と僕がサインした供述調書であり、すべて同意した。

 一方、「甲号証」については、だれのどのような内容の供述調書なのかによって、意見を分けた。

 すでにお話ししたとおり、関係者の供述調書には納得できないが、起訴事実を争わず、裁判を長引かせたくない場合、証人尋問を避ける必要がある。

 一部を不同意にするにせよ、証人尋問が実施されない程度の同意は要する。そのさじ加減が難しい。

 結局、裁判で証拠とすることに同意しなかった関係者の供述調書は、次のとおりだった。

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15年間の現職中、特捜部に所属すること9年。重要供述を引き出す「割り屋」として数々の著名事件で関係者の取調べを担当し、捜査を取りまとめる主任検事を務めた。のみならず、逆に自ら取調べを受け、訴追され、服役し、証人として証言するといった特異な経験もした。証拠改ざん事件による電撃逮捕から5年。当時連日記載していた日誌に基づき、捜査や刑事裁判、拘置所や刑務所の裏の裏を独自の視点でリアルに示す。

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1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。きき酒師、日本酒品質鑑定士でもある。

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