Yahoo!ニュース

アップルの「iPhoneとMacが合体する特許」の正体

栗原潔弁理士 知財コンサルタント 金沢工業大学客員教授
出典:米国特許10,545,542号公報

#有料の特許レポートの配信が遅れており申し訳ありません。2月はラストスパートかけて、月4本のノルマを達成する予定です。今後も月あたり最低4本、目安8本程度書いていきます。基本的にはY!ニュースで紹介された特許で情報通信技術関連のものはほぼすべて取り上げる方針です。無料部分だけでもある程度の情報はご紹介し、クレームや審査過程の分析も加えた詳細な内容を有料対象とすることで、無料読者の方にも有料読者の方にもお役に立てるようにしていきたいと思います。ネタっぽい特許、および、商標、著作権の話は今までどおり無料記事として公開していきます。

さて、今回は、Y!ニュースの記事「アップル、iPhoneとMacが合体する特許出願」で紹介された特許です。特許番号は10,545,542号、登録日は2020年1月28日、発明の名称は”ELECTRONIC ACCESSARY DEVICE”、出願日は2018年9月10日(実効出願日は2016年9月20日)です。上記記事中では「特許出願」と書かれていますが、権利化されています。

なお、この特許はすでに特許化されている出願の分割です。分割の元出願の方から見ていったわかりやすいと思うのでそちらを先に解説します。こちらの特許番号は、10,073,498号、登録日は2018年9月11日、発明の名称は同じく”ELECTRONIC ACCESSARY DEVICE”、出願日は2016年9月20日です。

発明のポイントは、キーボードと画面が付いたドックのトラックパッド部分にスマホ本体をはめ込んで、あたかもラップトップPCのように使えるようにしようというものです。「iPhoneとMacが合体」というのとはちょっとニュアンスが違って、iPhoneをMacのように使えるドッキングステーションと言った方が近いと想います。

スマホにキーボードや外部ディスプレイを付けてPC的に使えるようにするというアイデアは周知です。ここで、スマホの画面は小さいので大きい外部ディスプレイをつなぐことにしつつ、スマホのタッチインターフェースはせっかくコストをかけていろいろな工夫がされている部分なので、タッチパッドとして活用するというのは理にかなっているかと思います。

この記事は有料です。
栗原潔のIT特許分析レポートのバックナンバーをお申し込みください。

栗原潔のIT特許分析レポートのバックナンバー 2020年2月

税込880(記事4本)

※すでに購入済みの方はログインしてください。

購入についての注意事項を必ずお読みいただき、同意の上ご購入ください。欧州経済領域(EEA)およびイギリスから購入や閲覧ができませんのでご注意ください。
弁理士 知財コンサルタント 金沢工業大学客員教授

日本IBM ガートナージャパンを経て2005年より現職、弁理士業務と知財/先進ITのコンサルティング業務に従事 『ライフサイクル・イノベーション』等ビジネス系書籍の翻訳経験多数 スタートアップ企業や個人発明家の方を中心にIT関連特許・商標登録出願のご相談に対応しています お仕事のお問い合わせ・ご依頼は http://www.techvisor.jp/blog/contact または info[at]techvisor.jp から 【お知らせ】YouTube「弁理士栗原潔の知財情報チャンネル」で知財の入門情報発信中です

栗原潔の最近の記事