アップルから日本の個人発明家への3億3600万円支払判決が確定

(写真:ロイター/アフロ)

アップルの敗訴確定=iPod特許訴訟―最高裁」というニュースがありました。

昔のiPodに搭載されていたハードウェアベースの「クリックホイール」の構造に関する、日本の個人発明家による発明の特許権(機会があれば内容を分析してみます)をアップル日本法人が侵害したということでアップルに3億円強の損害賠償支払いを命じた判決が2013年に知財高裁で出ていたのですが、それが確定したことになります。

日本では特許訴訟において巨額の賠償金支払が命じられることはあまりないので、本件は珍しいケースです。さらに言えば、個人がアイデアひとつでグローバル企業と対等に戦って勝てるというのも特許以外の世界ではなかなかないのではないかと思います。

おそらくは、個人発明家側の弁護士は、着手金少なめ、成功報酬多めで代理人を引き受けてくれたのではないかと思います。強力な特許を持っているのだが、個人で訴訟を起こすには弁護士費用が心配であるという方も、このような条件で引き受けてくれるところはありますのでまずは相談してみることをお勧めします(強力な特許を持っていて侵害訴訟に勝てる可能性が高い場合に限りますが)。

この発明家の方は日本でしか特許権を取得していなかったようですが、できることなら米国でも特許権を取得しておけば、もっと多額の損害賠償を得られた可能性もあるのですが、これは今言ってもしかたがない話です。

日本IBM、ガートナージャパンを経て2005年より現職、弁理士業務と知財/先進ITのコンサルティング業務に従事、『ライフサイクル・イノベーション』等ビジネス系書籍の翻訳経験多数 IT系コンサルティングに加えてスタートアップ企業や個人の方を中心にIT関連特許・商標登録出願のご相談に対応しています。お仕事のお問い合わせは http://www.techvisor.jp/blog/contact または info[at]techvisor.jp から。【お知らせ】Skype/Chatworkによる特許・商標の無料相談実施中です。詳しくは上記お問い合わせ先から。

有料ニュースの定期購読

栗原潔のIT特許分析レポートサンプル記事
月額880円(初月無料)
週1回程度
日米の情報通信技術関連の要注目特許を原則毎週1件ピックアップし、エンジニア、IT業界アナリストの経験を持つ弁理士が解説します。知財専門家だけでなく一般技術者の方にとってもわかりやすい解説を心がけます。特に、訴訟に関連した特許やGAFA等の米国ビッグプレイヤーによる特許を中心に取り上げていく予定です。

Facebookコメント

表示

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対してヤフー株式会社は一切の責任を負いません。

専門家の知識と情報で、あなたの生活が変わる