グーグルのスマートコンタクトレンズ特許について

出典:Google Official Blog

ウェアラブル・コンピューターの対象というと時計、メガネ、指輪、腕輪、ペンダントあたりが思いつくと思いますが、Googleの公式ブログによれば、同社はスマート・コンタクトレンズを開発中だそうです。また、ノバルティスと提携し、5年以内の実用化を目指すという報道もあります(参照記事)。Bloombergの記事によれば、このプロジェクトのヘッドであるBrian Otis教授(ワシントン大学シアトル校からGoogleに出向中)が関連特許を保有しているそうです。たぶん、US8608310”Wireless powered contact lens with biosensor”ですね。この特許の明細書を読むと技術の詳細がわかります。

コンタクトレンズにどうやって電源を供給するのかと思われるかもしれませんが、コンタクトレンズ中にアンテナ(トランスポンダー)とバイオセンサーが内蔵されており、パッシブ型の無線タグやICカードと同じように外部からの電磁波によってセンサーに電力を供給して、読み取ったデータを返す仕組みです。

米国特許8608310
米国特許8608310

バイオセンサーは血糖値を測定できます。これにより、糖尿病患者の方は、いちいち血液を採取したりすることなく、専用の読み取り機器を使って体を傷つけることなくいつでも血糖値が測定できるようになります。血糖値は食事や運動によって大きく変動するので糖尿病患者の方の血糖値コントロールはかなり大変だそうです(当然下げることは必要ですが下げすぎると意識を失ってしまいます)。このテクノロジーが実用化されればQOLを大きく向上できるでしょう。明細書では、コレステロールや眼圧の測定にも適用可能と記載されているので、ダイエットや緑内障の予防にも応用できるかもしれません。

ウェアラブル・コンピューター領域では、斬新なアイデアさえあれば社会を変えられるソリューションを生み出せる余地がまだまだありそうです。

特に、ウェアラブルのような先進的分野ではテクノロジー提供企業の特許公報を読むことで、プレスリリース等だけでは得られない将来的戦略の情報が得られることがあります。これに関してなんですが、11月28日にApple、Google、Samsungのウェアラブル関連特許の解説セミナーを行なう予定ですのでよろしくお願いします。