福岡でタクシーが暴走し3人死亡の事故、事故時は86km/hに達していたことが判明

福岡の病院で発生したタクシーの暴走事故、タクシーの運転手は「ブレーキを踏んだのに暴走した」と初公判で無罪を主張した。実際、警察も当初クルマの不具合を強く疑っており、メディアに対し「運転手はブレーキを踏んでいた」と示唆。結果、TVや新聞に代表される大手メディアはプリウスの不具合を探し始めた。私のところにも様々なメディアから問い合わせありました。

事故直後に書いたYahooニュース

これに対し、全て状況を説明し「警察がイベントデータレコーダー/EDRの解析をすればいいだけ。間違った情報は好ましくない」と対応。上は当時の私の記事である。ちなみ事故直後、トヨタ自動車で技術系の担当だった嵯峨取締役に聞くと「プリウスは通常のEDRより多くの情報を取っています」。衝突に至るまでのアクセルやブレーキの踏み具合だけでなく、速度や前後方向の衝撃まで残っているという。

その後、警察も航空機のフライトレコーダーに相応するEDRの役割を認識し、解析を行ったのだろう。初公判で検察側は事故前に86km/h出ていたという情報を出した。その他、アクセルとブレーキペダルの物理的な踏み量(ペダルストローク)だって解っているハズ。プリウスの場合、ブレーキも電気式。アクセルだけでなく、普通なら残らないブレーキペダルを踏んだストロークの情報もある。

ちなみにアクセルとブレーキ両方を踏み込んだら、ブレーキがオーバーライドされるためアクセルはキャンセルになり、暴走しようがない。EDRのデータを実際の現場の距離などと合わせていくこと、事故の状況が手に取る様に解ることだろう。なのに事故後、自動車メーカーが反論しないのを見て、しばらく警察もメディアもプリウスに原因あると強い嫌疑を掛け続けた。

警察も今回の件で認識を新たにし、事故時はすぐEDRの解析を行うようにしたらいいと思う。航空機事故と同じく、事故原因をキッチリ分析することにより、再発防止策も立てられる。あまり知られていないことながら、プリウス以外のクルマであってもエアバッグが付いており、事故時に展開したらEDRに情報は残っていると考えていい。事故処理に懸念あれば解析してもらえばよかろう。