日本カー・オブ・ザ・イヤー獲得で注目度上昇中のボルボが新型車XC40を発表!

写真/国沢光宏

XC60で輸入車にとって極めてハードルの高い日本カー・オブ・ザ・イヤーを獲得するなど注目度赤丸急上昇中のボルボが、またしても魅力的な新型車をリリースした。XC60より一回りコンパクトという位置づけのXC40というモデルである。果たしてどんなクルマなのか? 今や売れ筋のSUVとあって、大いに気になるところ。早速試乗してきたので紹介したい。

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まずアウトラインから。いわゆる車格だけれど、ボルボの場合ライバル車と若干異なる。本来「40」という数字はVWゴルフやアウディA3のような『欧州Cセグメント』のモデルを示すのだが、XC40を見ると一回り大きい。全長4425mm × 全幅1863mm × 全高1652mmは、その上の『欧州Dセグメント』に近く日本車だとレクサスNXに限りなく近いイメージ。

ちなみにレクサスNXは4640mm×1845mm×1645mmで、XC40と比べ少し長くて幅狭い。キャビンのスペースに直結するホイールベース(前輪から後輪までの長さ)はNXの2660mmに対しXC40が2702mmなので、居住性という点で優位。実車をチェックしてみると、リアシートの広さなどXC40に軍配を上げたい。価格も装備内容を揃えればレクサスNXと同じくらいになると思う。

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日本仕様のエンジンは247馬力/350Nmというスペックを持つ2000ccターボ+8速ATとのこと。これまた2000ccターボを搭載するNX300の238馬力/350Nm+6速ATと近い。欧州仕様だと190馬力のディーゼルを組み合わせたモデルもあるけれど、日本に入ってくるかどうか現時点でまだ決まっていないようだ。XC60のディーゼルは間もなく日本で販売される。XC40も販売好調なら追加か?

エクステリアは最近のボルボに共通する顔つき。ヘッドライト形状がXC90以降のモデルで同じような雰囲気になった。興味深いことに横から見た時のボディ形状は同じSUVのXC90ともXC60とも違う。ボルボのデザイナーによれば「ドイツ車に多い高級感で作り分けるというより、スポーティ&カジュアルさに代表される個性を追求しました」。なるほどXC60と並べてみてもキチンとした存在感を持つ。

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試乗車は日本に入ってくると思われる4WDモデルだった。Dレンジをセレクトして走り出すと、意外なことに最初の印象は「楽しいですね!」。古いイメージのボルボは質実剛健さと安全性を全面に出しており、楽しさや官能的な魅力は薄味。けれど現行のV40あたりから大きくイメージを変えてきた。なかでもハッキリ「いいね!」となったのはXC60。

だからこそ日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞出来たのだろう。安全性だけではクルマとしての商品力も弱い。XC40はXC60より一段と軽快で、スポーティモデルのようなキビキビ感もある。本来なら悪路を走るためのSUVながら、登山靴というより街中でも履けるトレッキングシューズという感じ。乗り心地はオフロードも走れるタイヤなのに滑らか。このクラスのSUVでは軍を抜いてよい。

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絶対的な動力性能も満足出来た。最大トルクの350Nmは、ターボ無しのガソリンエンジンだと3500cc程度に相当するため、アクセル踏めば望み通りの加速をしてくれる。ヨーロッパの速い流れに余裕でついて行けることを考えれば、日本の道だと余るほど。先行車追従クルーズコントロールが標準装備されるため、ロングドライブならクルマに任せておけばいい?

ボルボらしく安全装備は万全。停車している車両にノーブレーキで接近しても50km/hから自動停止。夜間の歩行者や自転車も認知して自動ブレーキを掛ける(現時点で夜間の歩行者検知が可能なのはボルボとトヨタの新世代システムのみ)。その他、左右の死角や、バック時の後方左右から車両などが接近していたら後退時にも自動ブレーキ制御してくれるからありがたい。

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XC40のハンドルを握っている最中、何かにブツかりそうになったら、自動的に止まるか、警告を出してくれるか、避けるか(対向車が接近しているときに対向車線へハミ出そうとしたら自動的にハンドルを切って回避する)。事故を起こしたくない人からすれば、最強の相棒になってくれることだろう。

気になる価格だけれど、最初に入ってくる2000ccターボ+4WDのフル装備車で500万円を少し切る程度か。同じ装備内容を持つNX300と同等である。ここにきて日本車は高くなったためだろう。輸入車に価格競争力が出てきたと思う。