電気自動車を推進する中国は原発をドンドン作る?

(写真:ロイター/アフロ)

昨年はアメリカの1800万台を大きく超える2800万台の自動車を販売した中国が、電気自動車化に向け大きく舵を切った。すでに電気自動車の販売台数41万台(2016年)と圧倒的な世界一。さらに2019年時点で販売台数の10%を電気自動車にするという。こうなってくると気になるのが「電気をどうやって作るのか?」という点だ。

多くの識者が「電気自動車を増やすとPM2,5に代表される大気汚染物質出す火力発電所や原子力発電所を作らなけれならない」などと言う。さらに「中国に原発が出来たら一大事」と続く。中国は電気自動車普及のため原発を作ろうとしているのか? 中国の動きを調べてみたら、すでにビジョンを持っていた。

さて。日産リーフ級の電気自動車を年間1万km走らせようとした時に必要な電力はどのくらいか? 大ざっぱに言って1500kWh。太陽光発電パネル1kW分で年間に発電出来る能力に等しい。日本で設置しようとした場合、1kW分30万円程度。これが中国で生産されている太陽光発電システムだと10万円を切る。

つまり中国で電気自動車を売る場合、1台あたり10万円を上乗せして販売すれば、そのクルマが走れるだけのエネルギーもカバー出来てしまうのだった。中国に行った事のある人なら御存知の通り西安から西に行けば砂漠! 雨降らず、用途の無い土地がいくらでもある。

1kW分の太陽光発電パネルなどガレージの屋根の大きさくらいしかない。土地の問題は無し。加えて今や中国の都市部でクルマ買うと高額な「クルマを登録する権利」が必要。例えば電気自動車については太陽光パネルの設置費用10万円でOKということにすれば、そっちの方が安価。

すでに太陽光発電能力は中国がドイツを抜いて世界一になった。クルマからお金を集めて太陽光パネルを増やしていけば政府の負担ゼロ。原油を買う必要だってなし。二酸化炭素出さず環境汚染も無し。さらに太陽光発電パネルを生産することで経済も活気づく。

自動車や電池産業も栄える。誰も損しないし、負担にもならないのだった。日本人の識者は、自分の意見と違う状況に出会うと全力で否定しようとする悪い”伝統”を持つ。プロペラ機が限界になったらジェット機を考える、という柔軟な考え方をしなければ将来など無い。