ウーバーの実証試験休止で完全自動運転は無くなった?

(写真:ロイター/アフロ)

自動運転の実証試験は昨年までグーグルが熱心に取り組んでいたものの、いくつかの事故を含むトラブルのため直接的な開発を終了。今やホンダと組み、公道での無人走行試験を中止して着実路線に切り替えている。アップルも熱心だったが、これまた開発規模を縮小し威勢の良いニュースは途絶えた。

そんな中、唯一頑張っていた『ウーバー』だけれど、数日前にアリゾナで自動運転中に事故を起こし、自動運転車両が横転。乗っていた2人は怪我を負った。自動運転者と普通のクルマがお互い譲らなかったようである(事故の詳細な状況は調査中)。起こるべくして起きた事故だと考える。

ツイッターにアップされた事故直後の写真

この事故でウーバーは実証試験を中止。そればかりか、ウーバーから資金を引き揚げる動きも顕著になり、存続自体も怪しくなっている。ということで最後まで残っていた実証試験の中止により、ベンチャーの大規模完全自動運転プロジェクトは全て終了した。

追記・自動運転側に責任なしということで試験は再開されたものの、周囲からの評価が厳しくなり乗ろうという人も減ったという。今後どうなるか不明。

今後、自動車メーカー(ベンチャーと自動車メーカーの中間的存在のテスラを含む)が完全自動運転技術の開発を続けることになるけれど、状況は変わっていくと思う。そもそもベンチャーの勢いに押されて始まった完全自動運転だけに、関係者も迷っていると考える。日本の自動車メーカーに聞いたら「今までどうしたもんかと会議をしていました」。

基本的に自動車メーカーは完全自動運転など出来ると考えていない。事故時の責任など、あまりにも多くの課題を解決しなければならないからで、Yahooニュースで何度か書いてきた通り、哲学や宗教や人生観の問題にまで踏み込まないと解決出来ないことばかり。コンセンサスを取ることなど出来ないだろう。

・自動運転では避けられない事故が起きた

今後完全自動運転は専用道路を走るバス(無人運転しているゆりかもめの車体をバスにしたと思えばOK)や、ゴルフカートや工場内の移動カートのように、すぐ停車出来る極低速でガイドラインを辿って走るような無人車になっていくと思う。特に後者は高齢者の多い地域などで有望な移動手段になる。

もちろん居眠り運転や、運転中の疾病による意識レベルの低下、信号の見落としなど運転ミスに起因する事故を防ぐための「運転支援技術開発」はドンドン進んでいくと思う。ハンドルやドライバー無し完全自動運転の実現は当面ないと考えていい。