トヨタ、エンジンパワーに課題を抱えながらもスーパーSSは2番手タイム!

WRCメキシコは土曜日の日程を終了。最終日に行われる2つのSSを残すのみになった。今回のラリー、多くのチームが冷却に問題を抱えている。最も顕著なトヨタの場合、SSモード(フルパワー)で走るとエンジン温度が上昇。エンジンを守るためのセーブモードに入りパワーダウンしてしまう状況。

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金曜日はSSの途中からアンチラグ機能も付いていないリエゾンモード(一般道を走って移動するときのモード)に切り替えたりして走行しなければならなかった。当然ながらパワーダウンするし、アクセルレスポンスも大幅に低下する。ただ決定的にダメというほど酷くも無いらしく、1kmあたり1秒遅れくらいのタイム。

土曜日はエンジンのマップで熱対策など行ったようだけれど、シリンダー温度を下げようとすればパワーも抑えなければならない。結果、例えば38kmの長いステージでは、やはりヤリスWRカー本来のパフォーマンスを引き出すことが出来なかったようで、ラトバラでも8番手タイムしか出せなかった。

フォードのオジェもオーバーヒート傾向ながらトヨタより軽度だったようだ。なぜオーバーヒートするのか? 当然ながらエンジンを冷却するためのラジエターやオイルクーラーの性能はキチンと確保した”つもり”だったろう。フォードもヒュンダイも320馬力程度の2016年モデルより大きな容量を持たせている。

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けれどメキシコで必要な冷却性能は想定を超えていた。もちろん金曜日が終わった時点で各チーム対応しただろうけれど、絶対的な冷却性能は基本設計で決まってしまう。現場で、しかもパーツの調達が難しいメキシコで出来る対策となれば極めて限られる。トヨタもパワーをキープ出来る解決策を見つけられなかったようだ。

とはいえ復帰3戦目として考えると、エンジンブローもせずリタイアしないで残っていることを評価したい。ライバルと互角のエンジンを守るために有効なセーブ機能を持っていると言うことであり、ラリーはサービスに辿り着ける性能を有すことも重視される。といった意味では市販車にフィードバック出来る技術やノウハウも多い。

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トヨタにとって耐えるラリーになったけれど、ラトバラ選手はレオンのサーキットで2回行われる短い距離のスーパーSSにおいて2回とも2番手タイムを出すなど、オーバーヒートに関係無く踏めるところはキチンとタイムを出している。今回は現在の6位と7位をキープしてフィニッシュ出来れば上等だと思う。

1 シトロエン K.ミーク

2 フォード  S.オジェ   30秒9

3 ヒュンダイ T.ヌービル  1分10秒5

4 フォード  O.タナック  2分 12秒6   

5 ヒュンダイ H.パッドン  3分25秒5

6 トヨタ    JM・ラトバラ 4分32秒6

7 トヨタ    J.ハンニネン 4分32秒9

8 ヒュンダイ D.ソルド   5分16秒1

WRCは簡単に勝てるほど甘くない。トヨタが総合性能で上位陣に追いつくのは、もう少し掛かると思う。