自動車産業も家電製品のように世界シェアを大幅に落とす可能性出てきた。10年後は予想出来ない状況にある

10年前に「現代自動車が800万台規模のメーカーになるだろう」と書いたら、皆さん「何を言ってるんだ?」と思ったことだろう。また、10年前に自動車用リチウムイオン電池で世界最先端だった三洋電機の技術者から「高い技術が必要なため日本ですら生産は難しい」と聞き、100%信じた。今やリチウムイオン電池は液晶パネルの如く撤退戦である。

現代自動車(傘下の起亜自動車を含む)が800万台も売れるのは安く売ってるからだと思っているようだけれど、そうでもない。アメリカで販売されているホンダ・アコードの価格は2万2355ドル~。スバル・レガシィ4WDで2万1955ドル~。現代自動車ソナタが2万1600ドル~。そしてソナタの兄弟車である起亜自動車のオプティマ2万2141ドル~と互角。

日本車と同等の価格を付けながら、現代自動車のソナタと起亜オプティマの合計台数はアコードのすぐ背後に迫る。それでもアメリカ市場について言えばホンダが強い。ヨーロッパや新興国など日本で報道されない国を含めると完全に圧倒されてしまっている。なのに今でも「韓国車は壊れる」とか「品質が悪い」と10年前の話を持ち出す人も少なくない。

日本の自動車技術の奥行きを100とすれば、すでに韓国勢は80くらいにまで追いついてきている。10年前ならどうか? 起亜から始まるデザイン革命前の韓国車は、せいぜい50くらいの評価しか出来なかった。現在の中国車も30くらいの評価しか出来ないけれど、進化の速度は韓国勢より圧倒的に速い! 5年で韓国勢の背中が見えてくると思う。

・2015年の世界販売台数

上のような資料を見つけた。上海汽車は生産提携しているVWとGMの台数を含まず(出資比率半々のVWとGMは上海汽車と合弁企業の台数を含む)、長安汽車もスズキとプジョーの生産台数を含まない。上海汽車と長安汽車の相手先ブランドの生産台数をカウントすれば、ホンダの背中が見えているだろう。

ホンダが現代/起亜自動車に抜かれたのは2000年代序盤。2015年になるとGMすら抜いてしまった! 前述の通り中国の自動車産業の成長速度を見ていると韓国を圧倒する。「中国嫌い」は勝手だと思う。けれど、家電の状況を見れば解る通り消費者は国籍より商品を重視する傾向。アイフォーンだって中国製だ。自動車産業も厳しい状況にあることを認識して頂ければと思う。