軽井沢のスキーバス事故の原因はエアブレーキ系の凍結か?

軽井沢のスキーバス事故の原因について私は最初から「フットブレーキが効かなかった」と考えている。ただブレーキ系に使う空気圧が足りなくなると警報鳴るし(警報が壊れていたことも考えられる)、空気抜けたら停止出来るかどうか難しいけれど自動ブレーキも掛かるシステムになっている。原因を考えている最中、現場を走るバスの運転手さんから連絡を頂いた。以下、内容を紹介したい。

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現在の検証の流れからいきますと単純に運転手の技量不足で片付けられそうですが、バスに乗り現場を知る者としてあくまで仮説ではありますが事故に至るまでの状況を以下に記します。

この運転手さんは碓氷バイパスを群馬県側から4速でずっと登って来たと思われます。4速ですとアクセルだけで速度調整できます。この場合、操作するのはアクセルだけですのでブレーキのエアは全く使いません。そこで問題になるのがエアで作動する部分の凝水です(空気タンクには水が溜まる)。

30年程前よりエアドライヤという除湿装置が装備され凝水はほとんどなくなりましたが全くゼロでははありません。どの場所か解りませんけれど、外気温は低かったでしょうから凍結することは十分考えられます。坂を下り始めて排気ブレーキなりクラッチなりフィンガーシフトなりを操作した際にエアが流れ氷の固まりがどこかに詰まったと考えられます。

それによりフットブレーキが作動しなかった可能性があります。おそらく峠の頂上で5速にシフトアップしてひとつめの坂を排気ブレーキを使いながら下ったのではないでしょうか。この状態でひとつめのカーブまで排気ブレーキを使っても、乗客の人数を考慮すると70~75km/hは出ると思いますので、もっと早い段階でフットブレーキを使い効かないことに気付いたでしょう。

250m手前のカメラがテレビやネットの映像のためスピード感がつかめませんが、カーブのRと傾きかたから判断するとスピードも合致すると思います。ブレーキ効かないことに気付いた段階でシフトダウンを試みるのですがはいらなかった。

この場合エアータンクの水ぬきをしていなかった事は点検不良と言えないと思います。最近は気温の下がる長野でも水抜きをしている人はほとんどみたことがありません。エアドライヤの利きが多少悪くても整備不良ではないですし、運転手さんも技量不足といってもシフトダウンをこの状況でできる人は居ないでしょう。

いろいろ複合的要素が絡みあっての惨事だと思いますが真相究明をしてほしいです。運転手さんの技量不足で片付けて欲しくない。再発を防ぐ為にもよろしくご尽力をお願いしたい次第です。

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長い時間、エアを使わなければコンプレッサーも動かず、タンクの温度は冷えるたことだろう。エアブレーキ系の配管が凍結したことによる事故であれば、溶けた時点で原因全くわからなくなる。しかも全て正常に見えてしまう。警察はこのあたりの検証をぜひとも行って頂きたいと考えます。

この件、最近多いバス炎上事故と根っこは同じだと考える。バスは炎上しない構造になっているのと同じく、エアタンクの凝水は起きないよう作られている。どんな使われ方をしていたバスか不明ながら、暖冬だし暖かい場所ばかり走っていたら、エアドライヤの不調も気づきにくかったハズ。海外からの観光客増加で需要が増えた年式の古いバスのコンディションをどうやってキープすべきか課題である。