ル・マン24時間レース。トヨタと日産の課題

今年のル・マン24時間レースはスタートしてみたら下馬評通りポルシェとアウディの激しいバトルとなる。トヨタも丁寧かつ慎重なレース運びをしているものの、やはり絶対的な速さを持っておらず着実に引き離されていく。LMPクラスの最後尾スタートとなった日産は思ったようにペーアップ出来ない(21号車はピットスタート)。

ポルシェのレース戦略を見ると、1台をハイペースで走らせ、もう1台は勝てるペースで。そしてもう1台を丁寧に走らせている。アウディは3台同じペース。アウディの8号車が軽くクラッシュし、勝てるペースだったポルシェの18号車も軽いトラブルで遅れてしまうものの、ル・マンの場合、どこも1台は覚悟している。

順位は18時間過ぎからずっとポルシェがリード。続いてアウディ。トヨタという状況が続く。日産はピットインを繰り返し、タイヤの脱落により早々に21号車リタイア。マイナートラブルやブレーキ交換やアライメント変更などピットインを繰り返し、終盤に23号車もリタイアしてしまう。

最後までこの状況は変わらず、見事ポルシェ1~2位。アウディ3~4位。続いてポルシェ、トヨタ、アウディ、トヨタの順でゴールとなった。周回数はトヨタの2号車が1位のポルシェから8周遅れ。1号車10周遅れ。もし来年もル・マンに出るなら、車体もエンジンも大きく進化させないと難しい。ポルシェやアウディだって今年より必ず進化する。

日産についてはコーナーの進入からコーナリング速度、立ち上がり加速全て課題になっている。走りを見ていると、仕上がったクルマを持ち込んだだけのように見える。FFとはいえタイヤは4つ。加速が不利なだけ。パワー掛かっていないコーナーへの進入速度や、コーナリング速度は互角に出来ると思う。

コーナーや車載カメラを見ていると、コーナーの立ち上がり加速で下のクラスに軽く抜かれ、その後の直線で抜き返すことを繰り返している。むしろ「よくぞ20秒遅れで済んでいる」と思うほど。これでコーナーさえ早くなれば、あっという間にラップタイムは10秒以上縮まることだろう。

日産22号車は粘りを見せ、19時間40分の時点で3分35秒888という予選より早いタイムを出した。ポルシェやアウディ20秒台。トヨタ25秒程度というラップタイムを考えれば上々。今後のデータ取りを兼ね、様々なセットアップを試してみたらいいと思う。いずれにしろポルシェの強さと速さに降参といった状況。

来年に期待したいと思う。