救難飛行艇US-2の事故は鯨との衝突か

ホンダジェットや、現在開発中の三菱MRJ(座席数100以下の小型旅客機)など、日本の航空機産業が注目されている。すでにボーイング777型機の21%。同じく787型機の35%は日本製の部品で、経産省も自動車に続く産業という位置づけにしているほど。そんな状況の中、インドなどが購入を検討している水上救難飛行艇『US-2』が事故を起こした。

状況は高知の足摺岬沖の海面で離発水訓練をしていたところ、離水に失敗。機首を水没させたというもの。多くのメディアは「荒れた海で離水しようとしてエンジンが脱落。フロートも脱落した」と報じた。果たして荒れた海とはいえ、エンジン脱落など発生するだろうか? だとすればインドとの商談も厳しいものになってしまう。

参考までに書いておくとUS-2は司会などで有名な辛坊さんを救出した機体だ。波高3mでも離着水可能な性能は世界No1。辛坊さん救出の際は4mという波高だったと言われている。自衛隊は公表していないものの、その際、エンジン一基が波を叩いて破損した。という状況の中でもエンジン脱落などという事態になっていない。

そんな中、何かに衝突したという話が出てきた。となると流れは一変する。海上には漂流物が多数。いや、漂流物より怖いのが大型の鯨類だ。この時期、沖縄近海で子育てをしたザトウクジラがベーリング海方面に向かい移動する。毎年、高速船が鯨と衝突するという事故も発生。天敵の居ない大型の鯨は、何も怖がらない。

辛坊さんのヨットもザトウクジラと衝突したため沈没した。もし離水のため加速中の右フロートに鯨が当たったらどうか。当然フロートは脱落する。その状況で左フロートに波を受ければ、右の翼は海面を叩く。脱落したエンジン、一番右だという。漂流物を発見することは難しくないが、鯨との事故は避けられない。

なるべく早く事故の原因を解明し、公表して欲しいと思う。