ホンダF1、作戦変更か?

ホンダF1復帰第2戦となるマレーシアGPは、2台ともリタイアで終了した。おそらくアロンソの方はギリギリで持たないパワー。バトンをギリギリで完走出来そうなパワーにセットしたと思われる。そして2台共に2セット目のパワーユニットを使い切った。次戦の中国で3セット目のパワーユニットということに。

この戦略、意外にも今のマクラーレンホンダにとってベストな戦い方だと考えていい。参考までに書いておくと第2期F1に関わってきたホンダ関係者によれば「最悪のチョイスは開幕戦と同じく壊れない程度のパワー設定にして完走」だという。何か手はあるか、具体的に聞いてみた。

曰く「いろんな手はあると思います。ただ今季は半分諦めないとダメですけれど‥‥」。今のレギュレーションだと大きな改良が出来ないため、1シーズン続けたってメルセデスやフェラーリのパワーユニットには届かない。いや、来年も同じ傾向のままだろう。

F1参戦第2期は、最初に作った超ショートストロークのエンジンをすぐ諦め、短期間に2回もゼロから作り直したため戦えるようになった。現在のレギュレーションだとエンジン本体はもちろん、タービンやモーターの位置をズラすことだって難しい。抜本的な変更など不可能。

ただ速くするための変更は認められないが、安全&耐久性向上の変更に関してはトークン無しで行えるというレギュレーションだ。つまり壊れることにより、対策を認めて貰おうということである。F1だってホンダが壊れ続ければ盛り上がらない。「安全のため」という主張を飲むしかなかろう。

とはいえ本戦でリタイアする、という今回のような作戦はデータも残せない。例えば中国GPのQ1で壊れない最大限のパワーに設定し1ラップ記録を残す。これで予選は通過。一度ピットに入れ、壊れるか壊れないかギリギリのセットで出す。壊れれば「安全性向上のための改善」を申告する。

壊れず良いタイム出てQ2に残れたら、さらにパワー出す。壊れれば「安全性向上のための改善」を申告。中国GPはピットスタート&4機目のパワーユニットになってしまうが、そんなこと気にしない。とりあえず壊れないパワー設定にして完走。データを残す。

バーレーンGPで5機目のパワーユニットを使い切ってしまうものの、壊れ続けていれば改良が可能。これを繰り返していく。ホンダの主張通りパワーユニットの基本設計良いなら、中盤くらいから速さも伴ってくるかもしれない。そしてシーズン末に貯まったトークン使い可能な限り進化させる。

当然のことながら今シーズンは基本的に最後尾やピットからのスタートばかりになる、という状況をホンダを代表する新井プロジェクトリーダーが覚悟出来るか、だと思う。「肉を切らせて骨を断つ」の武士道精神がホンダにあるか? 次戦の中国GPをどうするかに注目したい。