ホンダF1復帰第2戦のマレーシアGPが始まった。1日目のフリープラクティス(練習走行)はどうかと言えば、非常に難しい状況になっているように思える。というのも現在ホンダのパワーユニット開発陣にとって一番重要なのは「コース上に居る」。とにかく壊れないようにすることを目標にしているようだ。

したがって気温35度近いセパンサーキットのフリープラクティスでもトラブルは起きていない。実際、午前中の1回目をみるとアロンソが20ラップ。バトンも19ラップをこなしている。プレシーズンテストで満足に走れなかったことを考えれば素晴らしい進歩に思えることだろう。

しかし「勝つ」という目標には全く近づけていない。何よりパワーを抑えているため、セパン仕様を見ても空気抵抗になるダウンフォースをあまり付けておらず。ストレートスピードは高くないけれど、ダウンフォース付けコーナリングスピード稼ぎ良いタイムを出しているメルセデスと対照的である。

午後もキチンと走れているが、タイムは全く伸びない。1分42秒台のタイムを出せているのもドライバーのおかげだと思う。順位はアロンソ16番手。バトン17番手。18番手のグロージャンは午前中10番手相当のタイムを出している。19番手と20番手は、走っているだけのマノーだ。

つまりTOPからの2秒落ち&事実上の最下位がホンダパワーユニットの実力である。マクラーレンの2台、ここからのタイムアップ、難しそうな雰囲気。果たして改善するだろうか。当然のことながら「壊れないこと」が目標では速くならない。

かといってパワー上げて壊れたら、ホンダ社内から厳しい声が出てくる。壊れるより「次戦は速くなります」と言える「遅くても完走」するしかないという迷宮に入ってしまった。このまま続けても、シーズン終わるまで2秒の差を縮められないと考える。

ただレースに限っては絶望することもない。このサーキット、スコールが多く雨の量によってはパワーあっても使い切れない。レース巧者のベテラン二人が生き残ってくれれば、入賞の可能性は十分あると思う。