ホンダF1、打つ手はあるのか

ホンダF1の復帰第1戦は予選から厳しい展開になった。どうやらフルパワーを引き出せていないようなのだ。もう少し正確に書くと、アクセルペダル全開にしても、車載コンピューターが自動的にパワーを出さないような制御になっている、ということ。

依然としてシールなどに問題を抱えており、フルパワー出すとオイル漏れなどを起こすらしい。したがって17位と18位という最下位の予選順位やトップとのタイム差など、ほとんど意味を持たず。「勝負の舞台に立てていない」と言い換えた方が解りやすいと思う。

もちろん決勝も全く同じだと考えていい。アタックしたら必ず壊れると言うことを考えれば、完走狙いしかないか? フルパワーの80%くらいで淡々と走ればレースディスタンスを走りきれる可能性大。開幕戦はリタイアも多いため、生き残れば8位くらいに入れる可能性だあってある。

この状況、昨年末から予想出来た。関係者によれば「開発ペースが遅いらしい」。それでも1月上旬時点では「もしかしたら凄い仕上がりだから余裕あるのかもしれない」と言われていたほど。しかし今年に入って「パワーユニットの開発に問題を抱えている」と危機感を持つ人が増えてきていた。

その後2月のヘレステストのタイムと状況を見て「情報は本当だった」。気になるのは「シーズン中に戦えるようになるのか」。御存知の通りレギュレーションにより昨年からエンジンの大幅な変更が出来ない。小さな改良であっても、ホンダの場合「9トークン分」という極めて限られた範囲になってしまう。

オイル漏れ対策が純粋に耐久性や信頼性の確保と認められればトークン無しで改良出来る。ただタービンの場所などの変更を伴うようだと、トークンは必要。数少ないトークンを使い切ってしまえば、シーズン中の部品の改良は難しくなる。すでに「相当厳しい」と考えた方がいい。

もっと言えば来シーズン用のエンジン開発にもトークンが必要。今シーズンのエンジンを全て作り直すことは、現時点で不可能。「一度撤退し、来シーズン再び参戦すればエンジンを作り直せる」という意見すら出ているらしい(当然のことながら紳士協定破り。許されない)。

数少ない打つ手は、人材の交代だと考える。やっとホンダの上層部も深刻さを認識したようだ。次戦のマレーシア、3戦目の中国。そしてバーレーンまでに大幅な状況改善が出来なければ、抜本的な参戦体制の変革をしなければならないだろう。

ちなみに多くのメディアは開幕戦の車体にメインスポンサーが付いていないことを取り上げない。メインスポンサー無しでレースを続けられると言うことは、どこかで負担をしているということになる。だったらインフィニティのように、大きくロゴを入れたらいい。

それでもホンダには可能性があると信じる。むしろホンダの歴史を見れば「崖っぷちで凄いパワーを発揮する」。現在のホンダはF1に限らず「枠にはまっている」感じ。徹底的に追い込まれたら、本当のホンダ魂が飛び出してくると思う。