ステラ・マッカートニーがLVMHグループ入り、ライバルのケリングと昨年決別、サステイナビリティを推進

「ステラ マッカートニー」2020年春夏メンズコレクションで。中央がステラ本人だ(写真:REX/アフロ)

フランス革命を記念するパリ祭(7月14日)の翌日、パリからビッグニュースが飛び込んできた。ファッション業界のエシカル&サステイナビリティの旗手として知られる「ステラ マッカートニー」(Stella McCartney)がLVMHグループ入りを発表したのだ。

2001年に50:50の出資比率で会社を設立したケリング(KERING)((「グッチ」(GUCCI)、「サンローラン」(Yves Saint Laurent)などを展開))から昨年3月に株式を買い戻して独立。ブランドの創業クリエイティブ・ディレクターであるステラ・マッカートニーは、その後も自身のコレクションや「アディダス バイ ステラ マッカートニー」(adidas by Stella McCartney)で持続可能な新素材を使った商材を次々と発表したり、ギャラリー・ラファイエットのサステイナビリティ大使を務めてきた。今回はステラがマジョリティを持つ。

LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトンは

「このパートナーシップの目標は、ステラマッカートニーハウスが持続可能で倫理的なラグジュアリーファッションへの長期にわたるコミットメントに忠実であり続ける一方で、ビジネスと戦略の面で世界的な発展を加速することだ」

とし、ステラは、LVMHのベルナール・アルノー会長兼最高経営責任者(CEO)と執行委員会の特別顧問として、グループの持続可能性を推進するという。

ベルナール・アルノー会長兼CEO

「私はステラとのこのパートナーシップに非常に満足している。 共に美しい物語を紡ぐ始まりであり、私たちは『ステラ』の大きな長期的な可能性を確信している。決定した要因は、彼女はとても早い時期から持続可能性と倫理的問題を全面的に打ち出した最初の人物であり、ブランドでもこの問題に取り組んできたからだ。これは持続可能性に対するLVMHグループのコミットメントを強く推進するものだ。 LVMHは、25年以上前に、フランスでサステイナビリティ部門を設立した最初の大企業だ。ステラは、これらの重要なトピックに関する意識のさらなる向上を支援します」とコメント。

ステラ・マッカートニー本人

「『ステラ マッカートニー』ブランドの全株式を所有するという2018年3月の私の決定の発表以来、パートナーシップと投資を希望するさまざまな団体からの多くのアプローチがあった。これらのアプローチは面白かったけれど、ベルナール・アルノー氏と息子のアントワーヌ・アルノー氏との会話に匹敵するものはなかった。持続可能なラグジュアリーファッションの世界的リーダーとしての野心と信念、『ステラ マッカートニー』ブランドに対する彼らの熱意とコミットメントは、本当に印象的だった。ビジネスの過半数の所有権を保持しながら、アルノー氏とLVMHファミリーの一員としてブランドの可能性を最大限に引き出すチャンスは、私をとても興奮させるものだ。アルノー氏、彼の家族、そしてLVMHとのパートナーシップは、私と私の家族にとっても、『ステラ マッカートニー』のチームにとっても大きな一歩だ。 創業以来、大きな成果を上げてきましたが、これはほんの始まりにすぎないと感じている。私は一緒に素晴らしい未来を実現することを楽しみにしている」とコメントを発信した。

LVMHといえば、おなじみの「ルイ・ヴィトン」(LOUIS VUTTON)や「ディオール」(DIOR)、「セリーヌ」(CELINE)、「ロエベ」(LOEWE)、「フェンディ」(FENDI)、「リモワ」(RIMOWA)や酒類の「ドンペリニョン」(DOM PERIGNON)、「モエ・エ・シャンドン」(MOET&CHANDON)、「ヴーヴクリコ」(VEUVE CRICQUOT)、「ルイナール」「ヘネシー」(HENNESSY)などを展開するファッション業界最大のコングロマリットだ。2018年度の売上高は468億ユーロ(約5兆8000億円)。「ステラ マッカートニー」の同年度の売上高は3億ユーロ(約370億円)程度と見られている。

ちなみに、アルノー氏の長男、アントワーヌ氏は、現在、グループのイメージ・コミュニケーション責任者で、「ベルルッティ」(BERLUTI)と「ロロ・ピアーナ」(LOLO PIANAL)のトップを務めている)。