地域コラボレーションの成功事例「東北六魂祭」が熱かった

青森「ねぶた祭り」の山車とハネト(踊り手)

熊坂仁美です。この週末、秋田市で開催された「東北六魂祭(ろっこんさい)」に、「福島わらじまつり」の応援で行ってきました。

東北一丸となっての復興を目指し、震災のわずか3ヶ月後に仙台市で始まった六魂祭もすでに5回目。

復興を願い練り歩き…東北六魂祭、秋田で開幕(読売新聞 5月31日)

“東北は一つ”再確認 東北六魂祭、最高潮の熱気で閉幕(福島民友新聞 6月1日)

「青森ねぶた祭」、「秋田竿燈まつり」、「盛岡さんさ踊り」、「仙台七夕まつり」、「山形花笠まつり」、「福島わらじまつり」。

秋田竿燈まつり
秋田竿燈まつり
盛岡さんさ踊り
盛岡さんさ踊り
山形花笠まつり
山形花笠まつり
仙台すずめ踊り
仙台すずめ踊り
福島わらじ音頭
福島わらじ音頭

歴史も踊りもかけ声も衣装も違う、それぞれ個性あるお祭りが大通りを練り歩くパレードや、多種多様のご当地グルメを目当てに、今年は26万人が来場したとのこと。

「6つの祭りが集結」という実にわかりやすいコンセプトの六魂祭ですが、単体でも大変なお祭りを6つ集めるとなると相当なパワーを要求されるわけで、言うはやすし行うは難し、実行は大変だったのではないかと想像します。

でも、いち参加者として見てとても面白かったし、地域同士のコラボレーション事例としても非常に意義深いものだと感じました。

まず、いっぺんに6つの祭りが楽しめるという魅力は想像以上のものがあります。

実は私、わらじまつり以外は初見。

近県の祭りぐらい一度は見ているだろうと思われるかもしれませんが、東北といってもなにしろ広い。今回、福島から秋田に行くのにも新幹線を使ってなお3時間かかるのため気軽には行けません。

しかも夏祭りは日程がかぶることが多いので、効率的に見て回ることはとても難しいのです。

ダイジェスト版とはいえ各地の祭りをいっぺんに見られるのはありがたい。そんなふうに思っている方はたくさんいるのではないでしょうか。

そして祭りの主催者の方にとっても「お試し版」を見せることで本祭りのプロモーションになります。「気に入ったら夏の本祭りへぜひどうぞ」というわけです。実際、私も行ってみたくなったお祭りがいくつかありました。

コラボによる相乗効果もびんびん感じました。

パレードでは、往路はそれぞれのパフォーマンスですが、復路は出演者が自由に練り歩く、いわばオリンピックの閉会式のようなスタイル。盛岡のさんさ踊りの踊り手が福島のわらじを担いだり、わらじの担ぎ手が山形の山笠を持ったりなど、参加者はもちろんだと思いますが、見ているほうも楽しくなります。

わらじを担ぐ山笠音頭の踊り手の皆さん
わらじを担ぐ山笠音頭の踊り手の皆さん

6都市の市長が横一列に並んで練り歩く姿からは「東北の団結」を感じ、熱いものがこみあげます。

主催の秋田市長を中心にした市長たちのパレード
主催の秋田市長を中心にした市長たちのパレード

そして、来場者のお目当てとして「食の楽しみ」のウェイトも相当大きいと思います。

メイン会場での「東北うまいもの広場」には、「米沢牛」「稲庭うどん」「円盤餃子」「仙台牛タン」「三陸ホタテ焼き」など、各地域の名産のブースが並んでいて、選択肢が多くどれもそそられますし、実際に長蛇の列。

福島の名物・円盤餃子にも長蛇の列
福島の名物・円盤餃子にも長蛇の列

お酒がいけるクチの方は、好きなご当地グルメを肴に地元秋田の地ビールや地酒の飲み比べなどで楽しめます。

そしてお祭りの出演者の方や企画の方も、他地域のパフォーマンスを見ることで刺激を受け、さらにアピール度が増していくのではないかと期待しています。

震災がきっかけで始まった六魂祭は、地域同士のコラボレーションがプラスの効果を生み出しているいい事例だと思います。

こういった地域コラボレーションは、東北に限らず、また夏祭りに限らず、日本全国で実現できるものだと思いますし、新たな観光資源を生み出す起爆剤になるのではないでしょうか。

来年は青森での開催が決定し、これで主催市が一巡することに。

この先、復興の目標が遂げられたあとも、東北団結の象徴として続いてほしいなと思います。

最後に福島応援団の一人として一言。

福島わらじまつりの本祭は7月31日(金)、8月1日(土)の二日間、福島市にて開催です。

お祭りだけでなく、金賞獲得日本一の美味しい日本酒の数々(これはほんとにおすすめ)も楽しめる福島にぜひ足をお運びください。