米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは27日、5月27日が支払期日だった2本のロシアの外貨建て国債について「デフォルト(債務不履行)に該当する」との見解を表明した。発行時の条件に基づく利払いが30日間の猶予期間内に実行されなかったことは同社の格付け定義上、不履行にあたると説明した。非公式ながら格付け会社からデフォルトとみなされたことになる(28日付日本経済新聞)。

 主要格付け会社は各国の国債の格付けを行っている。それを投資家は投資の判断材料にしている。各国国債はその格付けによってデフォルトと判断される。しかし今回、格付け会社はその判断がロシアの格付け業務停止で出来なくなってしまっていた。

 問題になったのは5月27日が期日だった、ドル建てとユーロ建ての国債の利払いだ。計1億ドル(約135億円)相当の決済が滞り、6月26日に猶予期間の最終日を迎えた。同社は猶予期限内に外国投資家へ利息が渡らなかったと理解していると表明した(28日付日本経済新聞)。

 今回の判断は格付けに基づく正式な判断ではないが、コメントの形で事実上のデフォルトを認定した格好になった。ロシアの外貨建て国債のデフォルトはロシア革命直後の1918年以来、約1世紀ぶりとなる。ロシア国債の格付けは、同国がウクライナに侵攻する2月24日までは投資適格級となっていた

 クレジットデリバティブ決定委員会が4月20日にロシアが今月4日に期限を迎えたドル建て国債の利払いなどを自国通貨のルーブルで実施したことについて、潜在的なデフォルト、債務不履行にあたると判断していた。

 ルーブルでの支払いをめぐっては大手格付会社S&Pグローバル・レーティングが今月8日に、部分的なデフォルトに陥ったと認定した。その直後、EU=ヨーロッパ連合によるロシアへの制裁に対応するため、格付けを取り下げていた。ムーディーズ・インベスターズ・サービスも格付けそのものは取り下げていた。このまま猶予期間が過ぎればデフォルトにあたる可能性があるとの認識を示していたが、正式なデフォルトとの認定は宙に浮いていた格好となっていた。

 ロシア政府は支払いの意思や能力はあったが証券決済機関のユーロクリアが処理を止めた結果だとし、ロシア側に非はなくデフォルトには当たらないと主張している(28日付日本経済新聞)。