日本取引所グループ(JPX)傘下の大阪取引所(OSE)で21日、米指標原油などに連動する指数の先物取引が新たに上場した。

 新たに上場したのは「CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)原油等指数先物」である。

 これはCMEグループの中核をなすニューヨーク・マーカンタイル取引所市場において取引されている3つのエネルギー先物(WTI先物(原油)、RBOB先物(ガソリン)、ULSD先物(ヒーティングオイル))から構成される指数であるCME原油等指数を対象とする先物取引となる(日本取引所グループのサイトより)。

 日本取引所グループのサイトによると、世界の原油価格の代表的な指標であるWTI先物価格が主要な構成要素であり、同先物に近い値動きをする。2020年8月から2021年8月末までのWTI先物価格とCME原油等指数の値動きの相関係数は0.99以上となっている。

 つまり、原油価格の動向を見る上でのベンチマークとなっているWTI先物にほぼ連動する先物が、東京時間で、しかも大阪取引所で売買ができることになる。

 ちなみにWTI原油先物とは、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で取引されているWTI(West Texas Intermediate)という米国の代表的な原油の先物商品のことである。

 21日に新たに上場したCME原油等指数先物の売買高は439枚。「初日で400枚を超えるとは想定していなかった。上出来だと思う」とOSEの岩永守幸社長は語った(22日付日本経済新聞)。

 原油価格は日米などでは物価にも影響を与える。また、原油価格の動向によって欧米市場ではエネルギー関連株などにも影響を与える。また、今回の中国の恒大ショックによってリスク回避の動きが強まったが、その際には原油先物価格にも影響を与え、原油先物は大きく下落していた。

 株や債券だけでなく原油先物もリスク回避などで動きをみせるとなれば、ヘッジ手段としてだけでなく、投資先として活用できる。分散投資というよりも、あらたな投資手段として活用が可能になるのではなかろうか。

 岩永社長からは参加者の裾野がまだ広がっていないとの指摘もあったようだが、原油価格の動向については関心も高いとみられ、円建てで取引できる上、指数先物であり現金決済型のため現物の受渡しリスクがない。このため、個人を含めてむしろ参入しやすいデリバティブ商品ではないかと思われる。