三菱UFJフィナンシャル・グループは、新型コロナウイルスへの対応を主目的とした社債を個人向けに発行するそうである(21日付日経新聞)。

 新型コロナウイルス対策を掲げる債券、通称コロナ債とは医療体制の整備や企業の資金繰り支援などを目的に発行されるものである。ただし、コロナ債には国際的な枠組みに沿って発行し、発行後の情報開示も厳しい社会貢献債などとともに、資金使途をコロナ対策とする通常の債券がある。

 今回の三菱UFJフィナンシャル・グループが発行される社債は、資金使途を環境や社会貢献の分野に限る「サステナビリティボンド」として発行される。

 これまでは信用力の高い国際機関がコロナ債を発行していたが、国債発行も増えてきている。投資先に対してESG(環境・社会・企業統治)重視に変わりつつある機関投資家にとっても投資しやすいとされる。

 機関投資家だけでなく個人も関心が高いようで、6月に三菱UFJフィナンシャル・グループが機関投資家向けに発行したところ、個人からの問い合わせも多かったとか。個人向けとなればこれが世界初となるようである。

 今回の個人向けは劣後債とすることで、同社の通常の社債などに比べて利率が高くなる。劣後債とは普通社債に比べ、元本と利息の支払いの順位が低い社債のことを示す。その分、利率が高く設定される。

 日経新聞によると、期間は10年4か月で、満期が来たら償還する債券と、5年4か月後に三菱UFJフィナンシャル・グループの判断で期限前に償還できる債券の2種類を用意。利率は満期償還で年0.7~1.1%、期限前償還の条項付きでは0.4~0.8%の範囲内を想定しており、今後決定するそうである。

 サステナビリティボンドへの関心の高さ、発行体と利率を考えるとたいへん魅力ある個人向けの債券であると思われる。