6月末の投資家別の国債保有額、国内銀行が大きく残高を削減

 日銀は9月20日に資金循環統計(4~6月期速報値)を発表した。これによると個人の金融資産は6月末時点で約1848兆円となり、3月末の約1829兆円からは回復した。個人の金融資産の内訳は、現金・預金が前年比で2.0%増の約971兆円となった。株式等が同8.8%増の約203兆円、投資信託は0.9%増の約73兆円となっていた。

 この資金循環統計を基に国債(短期債除く)の保有者別の内訳を算出してみた。

 残高トップの日銀の国債保有残高は445兆9347億円、44.6%のシェアとなった。前期比(速報値)からは8兆6566億円の増加となる。3月末から6月末の増加額10兆435億円に比べると増加額は減少していた。

 残高2位の保険・年金基金は237兆2468億円(23.7%)、7903億円増。

 残高3位は預金取扱機関(都銀や地銀など)で158兆8391億円(15.9%)、12兆4434億円減。

 残高4位が海外投資家で61兆4576億円(6.1%)、1兆9265億円増。

 残高5位が公的年金の45兆9584億円(4.6%)、9275億円減。

 残高6位が家計の12兆6150億円(1.3%)、2327億円増。

 その他が37兆7009億円(3.8%)、5兆8377億円増となっていた。

 2018年3月末に比べ国債(短期債除く)の残高は4兆719億円増の999兆7525億円となった。短期債を除いた国債残高が1000兆円に迫った。3月末に比べて大きく増加したのは、国債を大量に買い入れている日銀で、シェアは4割を上回っている。今回、前期比で大きく減少したのは預金取扱機関(都銀や地銀など)で12兆円も削減していた。内訳で見ると国内銀行が9兆9087億円減少となっており、都銀などが大きく削減させたとみられる。その他は5兆8377億円増となったが、内訳で見るとディーラー・プローカーが5兆9385億円の増加させていた。

 短期債を含めた国債全体の数字でみると残高は約1100兆円となり、日銀が約465兆円で42.3%のシェアとなっていた。海外勢の残高は約126兆円と短期債を含めると国債全体の11.5%のシェアとなっていた。

フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。

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